こうした言葉は「日本語の宝石」、暗誦することによってその宝石を「身体に埋め込む」ことができると著者は言う。声に出し、身体で美しい日本語を覚えれば、意味はわからずとも潜在的な日本語の力を身につけることができる。
「腹から声を出す」「リズム・テンポに乗る」などのグループごとに選ばれた宝石たちは全部で76。「祇園精舎の鐘の声」(『平家物語』)といった古典の名句のほか「どっどど どどうど どどうど どどう」(『風の又三郎』)「はっきよい、のこったのこった」(行司のかけ声)など楽しいものがたくさん収録されている。
各文には作品が書かれた背景、声に出すときのポイントなどを丁寧に書いた解説がついている。著者自身の体験や、「兼好法師は『上達論おやじ』である」といった独自の言いまわしがまたおもしろい。気に入った言葉を覚え、ひとり朗々と暗誦したり、親子で声をあわせるのもいい。漢字にはふりがながふってあるから、子どもひとりで暗誦することができる。
読む、のではなく著者が言うように「使い切る」ことによって本領を発揮する良質の日本語テキストだ。(門倉紫麻)
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54 人中、52人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
暗誦の大切さ,
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レビュー対象商品: 声に出して読みたい日本語 (単行本)
著者は暗誦の大切さを説いている。私は暗誦ということに対して、よいイメージも悪いイメージもなかった。しかし、著者はこの本の中で、以下の様に述べている。 「幼い頃に、意味のわからない文章を覚えさせるのは拷問とも言える強制だという考え方がある。私はこうした考えに与しない。できるだけ早い時期に最高級のものに出会う必要があるとむしろ考える。意味がわかるのはそのあとからでもよい。たとえ意味がわからなくとも、その深みや魅力は伝わるものだ。よしんばそのときに魅力を感じなかったとしても、後年それを覚えたことに感謝するときが来る。」 なるほどなと思った。暗誦に対する考え方を変えた。この本の中で、私は般若波羅蜜多心経がとくに印象に残った。声に出してみて、とても懐かしい感じがしたのだ。多分、今までにも何回かどこかで聞いたことがあって、心のどこかにあったからだと思う。 この本には暗誦するべき最高級の材料がのっている。
91 人中、86人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
本書の価値を問い直したい,
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レビュー対象商品: 声に出して読みたい日本語 (単行本)
本書が世に出されて5年他のレビュアーもおっしゃっているように意外にも批判的な意見が多いことに対して正直驚いている 私は家庭教師を4年間続け、小中高合わせて20数名を教えてきた(別段ひけらかす意味合いはないので悪しからず) 私は小学生を教えるとき、本書をテキストの一つとして愛用している また、中高生に対しては本書の存在を教え、自主的に読むことを奨めている 端的にいって効果は絶大である 子どもの知的好奇心というものは、ときに戦慄を覚えるほどに凄まじいものがあると日々実感している(大仰と思われるかもしれないが・・・) その自らの拙い実体験を思うとき、本書の批判者は果たして本書が出された”真価”を理解できていないのではないかと思ってしまう 本書は俗にいう理論家が批判する類の本ではない 何故ならば、本書は教育を実践する者、そして何より教育を受ける子ども達に向けて練り上げられたものである その点で、批判者は大きな勘違いをしているのではないだろうか!? 著者は誰もが気づき得ることを”初めて”した人である 誰もが気づき得るから大したことがないのではなく、それを”初めて”実践したからこそ、”時代の寵児”として衆目を集めるに至ったのであり、教育に対して一家言あると認められているのであると私は思う 口だけの理論家に本書の価値はわからない・・・ 改めて本書の価値を問い直したい!
54 人中、51人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
なぜ150万部売れたか考えるべきだ。,
By アマゾネス愛子 (ドイツ国カイザースラウテルン) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 声に出して読みたい日本語 (単行本)
150万部のベストセラーにかかわらず、割と批判的な意見の人が多い。そういった人たちは「なんでこんな当たり前のことを いまさら・・・」と言う意見のようだ。もっともだと思う。ただ、 家庭教師のバイトで、小学生、中学生、高校生などを教えている 自分の経験から言えば、この本はまさに「目から鱗」である。 自分自身も若い方だけど、今の十代は、「本を読まない」のではなく、 「本を読めない」。難しい小説の話ではなく、教科書にあるような 文章を最後まで読むことは殆ど不可能だ。頭のいい子も悪い子も、 「文章を読む」「内容を理解する」と言う事がとても下手だ。 「たった10歳くらいしか離れてないのに、なんで・・・」と 思ったものだ。数行読むのに、何分もかかることさえある。 ゆとり教育のせいと、テレビ、ゲーム、マンガなどばかりで 遊ぶようになったので、能力以前に「本を読む経験」が余りに 乏しいんじゃないかと思った。また親や教師が、数学・英語にばかり 熱をあげているために基本的な日本語が身についてないのだろうと 感じた。 この本は、20代以上の人間にとっては、日本語の再確認として、 こどもにとっては、日本語や国語教育への基本書として、 楽しく学べる点で非常に有効だと思います。 子どもを何人も教えてる身からすると、教科書すらまともに読めない 子どもが増えてることに、日本の未来について不安を感じる事も 多いです。この本だけでなく、国語教育に対し、国や親はもっと 力をいれないと近い未来、きっとマズいことになります。
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