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壊れゆくアメリカ
 
 

壊れゆくアメリカ [単行本]

ジェイン・ジェイコブズ , 中谷 和男
5つ星のうち 2.7  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

博学の智恵者、ジェイコブズの遺作。拝金主義の現代文明は、暗黒時代に突入した!!


貧困や格差などアメリカが抱える様々な問題の奥底には、現代社会に通じるひずみがある。

著者は、マネー優先の米国社会が抱える、家族崩壊、地域崩壊、大学崩壊、プロフェッショナル偏重、歪んだ課税システムといった5つのひずみに焦点をあて、大いなる警鐘をならす。

本書にあげられた各種のひずみは、戦後60年余、アメリカのあとを追ってきた日本にも迫りくる切実な問題であり、壊れゆく日本、暗黒時代に突入する――、と読み替えることができる。

現代文明の矛盾や問題を考えるうえで欠くことのできない一冊。

内容(「BOOK」データベースより)

博学の智恵者・ジェイコブズの遺作。拝金主義の現代文明は、暗黒時代に突入した!科学信仰、エリート主義、税制、地域社会、家族。アメリカの繁栄を支えてきた5つの柱が崩壊する。

登録情報

  • 単行本: 272ページ
  • 出版社: 日経BP社 (2008/5/22)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 482224668X
  • ISBN-13: 978-4822246686
  • 発売日: 2008/5/22
  • 商品の寸法: 19.2 x 13.6 x 2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 2.7  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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22 人中、17人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 西山達弘 トップ500レビュアー
形式:単行本
ベトナム戦争に反対し、カナダへ移住した反骨の思想家ジェイン・ジェイコブズの遺作。
原題は、「Dark Age Ahead」(迫りくる暗黒時代)であり、こちらの方がしっくりくる。
ジャレド・ダイアモンドによる名作「銃・病原菌・鉄」から、ヨーロッパ史の中のローマ時代に続く暗黒時代を例に、今の現代アメリカのおかれた状況から、世界は暗黒時代に向かっていると予言する。
「家族は崩壊する」「資格崇拝と腐った大学」「放棄されたサイエンス」「いい加減な課税システム」「自己管理できないエリートたち」「スプロール化から悪循環へ」という、著者独特の切り口から、現代文明のそこここに現れている危機を述べている。

また、本書が書かれた2004年という早くから、アメリカの住宅バブルを指摘しているところなど、本書は多くの示唆に富んでいる。

それにしても、著者がはじめに記載している「文明とは印刷やインターネットで伝えられるのではない。口伝えで、生きて伝えられていく。」という言葉は、85歳だからこそ言える重い言葉だ。
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8 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By Bibliothekar トップ1000レビュアー
形式:単行本
『アメリカ大都市の死と生』の著者として一世を風靡した著者最晩年のそして最後の著書。たしかに本書は大都市の歴史を分析した頃の鋭利で実証的な著作ではなく、エビデンスに乏しい面があり、説得力に欠ける面はある。特に日本への過大評価は特にそうである、人間国宝が文化面を支え淘汰しているとか・・・。だが、ジェインは半世紀を世界都市としても最も大きいマンハッタンに半世紀も住んだ市井の知識人であり、そこで培われた歴史感覚や異文化理解は、日本の島国的な視野とはやはり一線を隔しており、見方のパースペクティヴ自体が大きく異なる。彼女の著書が北米で人気を博しているのは、その見方の不易さである。北米は、戦争で敗北したことがないために、<戦後>という時代意識はない。post World War IIと云っても、日本の戦後とは全くことなり、政権の変更があったわけではなく、歴史感覚は連続している。そうした意識が読み取れるだけでも、日本の読者には大きな意味の違いがある。半世紀の住んだマンハッタンを捨てて、トロントに住み、母国を考え続ける、文化的な寛容度がアメリカ以上に高い(リチャード・フロリダの分析による)カナダから見たアメリカである。彼女が生前に捧げた母国アメリカへの大きなレクイエムとも云えよう、原題を訳せば「暗黒時代に突き進む」とでも訳せる、健全であった東海岸の文化に育てられた大きな追想でもある。行間を読み取るのは何語でも難しい。
このレビューは参考になりましたか?
47 人中、27人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By h.yamagata 殿堂入りレビュアー
形式:単行本|Amazonが確認した購入
ジェイコブスは『アメリカ大都市の死と生』で従来のトップダウン都市計画を批判し、活気ある都市や地域のあり方を考え続けてきた、学者でもビジネスマンでもない市井の偉人。だが晩年に行くにしたがって、かつては新鮮さの源泉だった、既存学問の枠にとらわれない発想が、単なる素人の無知と印象批評に堕していくようになった。最晩年のこの一冊は、それが最もひどい形で出た代物。

本書で彼女は、アメリカ文化の崩壊を警告する。その論点は家族やコミュニティ崩壊、教育のお免状化、科学技術の軽視、専門家の自浄能力低下など。でもそのいずれもまともな理屈になっていない。家族やコミュニティ崩壊は、車がいけないんだと。科学技術の軽視は、自分の知っているいくつかの研究が業界や政治的圧力で歪曲されたかもしれないというだけ。専門化の矜持というのは、インサイダー取引が多いとか、自分の好きな公共支出が削られたという愚痴のみ。公共支出を維持するには税収がいるので、ビジネス重視の施策が重要なんだけれど、でも彼女は大学とかがビジネス重視になるには反対。支離滅裂。

しかも公共支出も犯罪も、ほとんどの情報源(データすら!)は「トロントスター」紙の記事だけで、元データ等にあたっていないのが注を見るとわかって唖然。

そして文明の崩壊は文化崩壊にあらわれると言いつつ、でもアメリカはロックとかラップとかいろんな音楽が出てきてるからまだまだ大丈夫、と本書のこれまでの議論を丸ごと否定するようなことを言い出す。じゃあ何を騒いでいたのか。だいたいラップやヒップホップの相当部分は、ジェイコブズの批判するコミュニティ崩壊のスラムが生み出したものなんですけど。そして訳者は、この議論が日本にもあてはまるというんだけれど、ジェイコブス当人は本書で、日本は大丈夫だと断言していて、なぜかというとニンゲンコクホーというすばらしい制度があって自文化の保全に十分に配慮しているから! いやはやもうちょっと実態を調べてほしいなあ。そしてジェイコブズが騒いでいたのは、その程度のことで解決できるものだったの?

なまじ有名になったために、ここまで無内容な本でも出せてもらえたのは、ジェイコブズにとって大いなる不幸だった。彼女のためにも、なかったことにしたい一冊。皆様も、手に取らないであげてください。
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