「墜落遺体」で、圧倒的な事実と描写にぐいぐいと引き込まれてしまいましたが、
そこに流れるテーマとして「修羅場を廻しきったのは、ひとりの英雄などではなく、
数多くの普通の人々で構成される組織体であった」ということがあったと思います。
続編となるこの本では、その組織体を構成していた人たちを丹念にインタビューし、
自分もその組織体の一員であったことを交えながら、筆を進めています。
この手の本は扇情的になったり、個人の英雄譚や批判で埋め尽くされる例が多いですが、
あくまでも、トーンは冷静でありながら、そのとき現場にいた人から生の言葉を
拾っています。
例えば、
日航社員で遺族の「お世話係」になった人。
霊柩車や棺の手配を行っていた人。
何気ない一言がマスコミのネタにされ、風評被害に傷ついた人。
また、こういう修羅場に群がる輩についても。本当に腹立たしいことですが、事実です。
その中でもっとも感銘を受けたのは、日赤看護師についてのくだり。
普通の病院勤務看護師と同じに考えていたのですが、日赤看護学校出身で日赤病院勤務の
看護師さんは、こういった非常時のための講習を受けているのですね・・・
日本赤十字社には一目おいていましたが、さらに感銘を受けました。
123便の悲劇については、謀略説まで含めて沢山の本が出ておりますが、「墜落遺体」と
この本は必読書と思います。