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増補 放射線被曝の歴史―アメリカ原爆開発から福島原発事故まで―
 
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増補 放射線被曝の歴史―アメリカ原爆開発から福島原発事故まで― [単行本]

中川 保雄
5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
価格: ¥ 2,415 通常配送無料 詳細
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商品の説明

内容紹介

放射能汚染時代のなかで、私たちの社会は子どもたちを放射線の被害からいかに守るかが重要なテーマとなっている。しかし、これまでの歴史では、放射線被曝の影響を過小評価する強い動きがあった。そのため現在でも放射線の影響について、「影響はない」とする立場と「安全な放射線量はない」とする立場がある。本書では、健康被害がどう評価され、防護措置がどのように定められてきたのかを膨大な資料から明らかにするとともに、闇に切り捨てられてきた被害を示し、今後新たな被害者を出さないためには何が必要かを考える。

新たに福島事故の評価も加えて、待望の復刊。

著者について

1943年生まれ。大阪大学工学部出身。神戸大学教授。科学史を教える。1991年没。

登録情報

  • 単行本: 336ページ
  • 出版社: 明石書店; 増補版 (2011/10/20)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4750334820
  • ISBN-13: 978-4750334820
  • 発売日: 2011/10/20
  • 商品パッケージの寸法: 19.7 x 13.8 x 3.1 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
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58 人中、55人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
名著が増補されて復刊。科学者や医師は必携。
中川保雄教授の名著が、夫人ほか多くの方々の協力をえて復刊。

ICRPの歴史から紐解けば、その基準には大元の統計データがおかしいため
問題がある基準であることがよく分かるであろう。
その事を淡々とした事実を提示しながら証明した一冊である。

外部被曝はICRP通りにしてよいものの、内部被曝は盲目的に従ってはいけない。
国内国外から批判がある大手企業や国家の思惑通りの基準値。
福島で起こりうる事についても予測が立てられるようになった増補部分も良い。
このレビューは参考になりましたか?
14 人中、14人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By つくしん坊 トップ500レビュアー
形式:単行本
著者は1991年に49歳で死去した科学技術史研究者であり、本書は病没直前の1991年に出版されたものを、東京電力福島第一原発事故の状況を踏まえて増補の上、出版されたものである。放射線防護に関する国際勧告(ICRP)の成立を丹念に追い、それがいかに政治的に歪められたものであるかを説いている。稲岡宏蔵氏による解説は、この20年間の放射線被曝に関する研究を補足し、フクシマの被曝を解説しており、時宜に適った内容となっている。

フクシマの避難地域の決定の際、金科玉条のごとく参照されたICRPであるが、本書が明らかにした通り、原発推進勢力が「この程度は我慢せよ」と設定したのが公衆に対する線量当量限度1ミリシーベルト(年間)である。ところが、フクシマでは政府や自治体が「100ミリシーベルト以下は健康に影響がない」として、20ミリシーベルト以下で(3倍も感受性が高い子供も含めて!)生活することが認められている。本書が明らかにした通り、被曝労働者の疫学調査や広島・長崎の被爆者に関する最近の研究で、100ミリシーベル以下でもガン・白血病はもちろん、循環器系疾患や虚血性心疾患による死亡が増えることが明らかになっている。

今後フクシマで、被曝による不幸な事態が生じても政府や東電が原発事故との因果関係をどこまで認めるかは不明である。放射線被曝は、食物への汚染を通じて、フクシマだけでなく日本全体の問題になりつつある。本書は、放射線被曝を巡る科学的な事実と政治的な言説を整理し、自らの判断の根拠とするのに役立つ内容といえる。
このレビューは参考になりましたか?
55 人中、49人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By くま
形式:単行本|Amazon.co.jpで購入済み
 現在のICRP基準がいかにでたらめで、核先進国の都合により決められていたかがよくわかる。
この本のp.158から
 第7に、ICRPのリスクの考えからは、リスクを「容認」するものにはどこまでもリスクが押しつけられる。この結果、とりわけ社会的に弱い立場にある人びとに放射線の被害が転嫁されることになる。原発で働く労働者の場合も、被害の告発が即解雇につながるような弱い立場にある下請けの労働者に被曝は集中し、被害もまた深刻なものとなる。ウラン鉱石が採掘されるアメリカやカナダのインディアン、オーストラリアの原住民、南アフリカの黒人なども同様である。原子力の施設が建てられるところは、大部分が経済的、社会的に差別れてきたちいきである。原子力産業は経済的な遅れにつけ込んで、札びらで頬をたたいて、、現地の住民に被曝のリスクを受任せよと迫る。それらの人びとに被曝を強制した上に、被害が表れると、自分たちで過小評価しておいた放射線のリスク評価を用いて、「科学的」には因果関係が証明されないからその被害は原発の放射能が原因ではない、と被害を切り捨てる。

 今起きていることそのものである。是非ご一読を
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