登録情報
|
|
あなたの意見や感想を教えてください:
|
||||||||||||||||||||||
|
最も参考になったカスタマーレビュー
12 人中、12人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
昭和の始まりから戦後直後まで,
By hakutaka681 "はくたか" (愛知県) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 増補版 時刻表昭和史 (角川文庫) (文庫)
この本は昭和8年から昭和23年、すなわち「昭和前期」の「鉄道」・「旅行」・「社会情勢」・「作者の家庭事情」などを書いたものである。今や若者の街となった「渋谷」の昭和8年当時の様子に始まり、開業間もない「丹那トンネル」と特急「富士」・「燕」見物の旅、四国旅行、開業6年目の清水トンネル、御殿場線、黒部峡谷鉄道、北海道旅行、関門トンネル・・・・・ 戦前から戦中・戦後にかけての「日本の鉄道の様子」が垣間見え、「歴史的資料」としても価値が高いように思う。宮脇俊三氏の作品には、そういった「付属的価値」がいろいろついてくるところが、まず評価できる。 そして、青春が「戦争」と重なった作者の成長の様子・・・・・、終戦の日も鉄道で移動し、駅で「玉音放送」を迎えた・・・・・など、「作者がなぜ紀行作家となったのか?」という質問にもある程度答えてくれ、さらに「日本の鉄道の凄さ」をつづる内容の部分では心に何か衝撃を受けるなど、各所で素晴らしい描写がされていたように感じた。 「時刻表2万キロ」・「最長片道切符の旅」とは若干ジャンルが異なるものの、内容としては前2作に劣らず、いや遥かに上回る部分も感じられる本のように感じた。「宮脇俊三」という人物について知りたい人、「昭和前期の鉄道」に興味のある人は、ぜひ読んでもらいたい。
18 人中、17人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
日本の鉄道,
By カスタマー
レビュー対象商品: 増補版 時刻表昭和史 (角川文庫) (文庫)
これは「時刻表2万キロ」で多くの読者を魅了させた著者の、激動の時代―すなわち昭和の戦前・戦中・戦後直後の旅行記であり、鉄道記であり、社会記、家族記、そして成長記であると言えるだろう。幼年時代の山手線と渋谷の記録(第1章 山手線―昭和八年)に始まり、著者が時刻表にはまっていった切欠、戦前の優等列車への作者の羨望(第2章 特急「燕」「富士」「櫻」)、開通間もない丹那トンネルや清水トンネルへの旅行記や戦前の黄金時代の鉄道・旅行の様子が描かれた後、旅行が抑制され、そして次第に禁止されていった戦時中の緊張した旅行(第9章、第一種急行1列車博多行―昭和十九年 等)、終戦日の鉄道と著者の記憶(第13章 米坂線109列車―昭和二十年)、そして終戦後の混乱した時代の鉄道旅行などが描かれる。 自分は買ってからもう何十回と読み返しているが、それでも読み返したくなる神秘的な何かがこの本にはこめられているように感じた。 特に第13章の終戦時の記録、そして増補版に付けられた敗戦後の鉄道についての概要的記述は感動的である。鉄道は歴史の転換点のときも、敗戦後の混乱の中でも動いていた―日本の鉄道員の偉大さ、鉄道というシステムの凄さと素晴らしさがしみじみと感じられた。敗戦直後の日本国民に生きる希望を与えた物の中に「鉄道」は間違いなく入るだろう、と確信させられたのである。 この作品は「時刻表2万キロ」に匹敵、いやそれ以上かもしれない著者の名作である。ぜひ一度読まれる事をお勧めする。
12 人中、11人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
昭和、未だ朽ちず,
By N/N (東京) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 増補版 時刻表昭和史 (角川文庫) (文庫)
近ごろ懐古の眼差しをもって語られることの多くなった昭和時代。その戦前、戦中の生活、社会、文化を鉄道と時刻表を通して見事に描いた不朽の名作です。作品は自伝的な色合いが濃いのですが、人一倍多感な宮脇少年が見たもの、感じたものは同時代の日本人が共有していた感覚を表していると言ってよいでしょう。臨場感あふれる描写はどれも秀逸です。さらにその構成の鮮やかさ。平和で文化的な生活が徐々に、そしてあるときから急に戦争に押しつぶされてゆく。そしてついに玉音放送で日本人は敗戦を受け容れる。しかしその瞬間にも列車は超然と動いていた。何という圧巻の幕引き。この感動と鮮やかさは何度読み返しても色褪せません。 戦後日本の鉄道は交通の主役から解放され、車や飛行機といった強敵に押され、平成になっても地位は下がり続けているようです。しかし宮脇氏の見た偉大なる昭和の鉄道はこの作品によっていつの日にも私の眼前にリアルに再現されることでしょう。「昭和、未だ朽ちず」です。
あなたの意見や感想を教えてください: 自分のレビューを作成する
|
最近のカスタマーレビュー |
|