福沢諭吉は「天は人の上に人を造らず、人の下に人を造らず」と言いたかったのではなく、「一生懸命勉強しないとろくな人生にならないぞ」と言いたかったこと。どうしてそんなことを言いたかったからかというと、日本を植民地にしないだけでなく、アジア諸国を植民地としたかったからだというところから、この本は始まります。
富国強兵の路線を突っ走り、戦争に負けて、日本の支配層が選んだ道は「アメリカの子分」として反映すること。その路線は東西冷戦終結までは「きわめて順調」に進んだこと。
そして今、東西冷戦後のアメリカの方針は変わっているのに、日本の「心づもり」には何の変化もないこと。それが矛盾をはげしくしていくことまでが、とても分かりやすく書いてあります。原発の爆発も、その一つだと、私には思えました。
ではどうすればいいのか? そこには著者はさらりとしか触れていません。「みんなが考えなければいけないよね」といったメッセージです。
本気になって考え直さないと、ますます矛盾ははげしくなっていくことだけは確かだと思います。そして考え直すためには、日本がどのようにしてここまで歩いてきたのかを、ありのままに見つめることからはじめなければならないでしょう。