言語や翻訳・通訳というものに関心があり、古代日本の周辺国との交易、交流に関心があればこの本を読むべきです。関心に応えてくれる内容がそこにあります。
構成はこうなっています。
序 章 源氏物語桐壺の巻に寄せて
第一章 国家百年の計―勧学院の雀は蒙求を囀る―
第二章 東アジアのリンガフランカ―日本・渤海・新羅・唐間の外交用言語―
第三章 通訳―たかが通訳、されど通訳―
第四章 外国音の魔力(1)―古代日本人は外国音に何を感じたか―
第五章 外国音の魔力(2)―訓読文中の漢字の音―
第六章 古代日本人と外国語―円仁は唐で外国語にどう対処したか―
終 章 道真と右大弁 主要参考文献 索 引
レビュアーが特に興味をもって読んだのは第二章。
渤海という国があってその国からは最初に決めた約束以上の回数の使いが来たらしい。あまり回数が多いということで追い返しに近いこともあったようだ。使者と日本側の使った言葉は中国語であったろうという推測もされています。
菅原道真が歓迎の宴に出たことまでわかっているようです。相手の代表が高名な文人'「テイという人だったと書かれています。回数が多かったので残された文献に登場する通訳の仕事をやった人の名前も残ることになります。使用された言語が主に中国語であったろういう推測がなされます。
他の章でも当時の外国語学習事情、通訳養成がどのようになされたかも触れられており興味深い内容でした。