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報道災害【原発編】事実を伝えないメディアの大罪 (幻冬舎新書)
 
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報道災害【原発編】事実を伝えないメディアの大罪 (幻冬舎新書) [新書]

上杉 隆 , 烏賀陽弘道
5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (25件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

安全デマを垂れ流し、多くの人々を被曝させた記者クラブ報道の罪は殺人に等しい。
3.11以降、日本人が自らを守り、生き抜くためのメディアリテラシーとは何か。
未曾有の国難が続く中、政府・東電の情報隠蔽に加担した記者クラブ報道の罪が次々と明らかになりつつある。「格納容器は健全に保たれている」「ただちに健康に影響する値ではない」という言葉を何の疑問もなく垂れ流し、結果として多くの人々を被曝させた罪。放射能汚染水の海洋投棄をやすやすと看過し、日本を犯罪国家に貶めた罪。記者クラブメディアが国を滅ぼしたのだ。この焼け跡で、日本人が自らを守り、生き抜くために手に入れるべきメディアリテラシーとは何か。

内容(「BOOK」データベースより)

未曾有の国難が続く中、政府・東電の情報隠蔽に加担した記者クラブ報道の罪が次々と明らかになりつつある。「格納容器は健全に保たれている」「ただちに健康に影響する値ではない」という言葉を何の疑問もなく垂れ流し、結果として多くの人々を被曝させた罪。放射能汚染水の海洋投棄をやすやすと看過し、日本を犯罪国家に貶めた罪。記者クラブメディアが国を滅ぼしたのだ。この焼け跡で、日本人が自らを守り、生き抜くために手に入れるべきメディアリテラシーとは何か。

登録情報

  • 新書: 310ページ
  • 出版社: 幻冬舎 (2011/7/28)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4344982223
  • ISBN-13: 978-4344982222
  • 発売日: 2011/7/28
  • 商品の寸法: 16.8 x 10.8 x 1.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (25件のカスタマーレビュー)
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64 人中、57人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By koji
本書は、3.11の東日本大震災の「報道」に関するフリージャーナリストの上杉隆と烏賀陽弘道の対談である。
まず、フリーランスライターの畠山理仁の巻頭言がとても小気味良い。
曰く、「孤独な二人である。」
これで、読者は、二人を良く知らない場合でも、なに、なに、と引きこまれて、本論の対談にすうっと没入できるだろう。
上杉隆は、同じ幻冬舎新書で『ジャーナリズム崩壊』、『記者クラブ崩壊』によって「記者クラブ」を権力と一体化した日本のメデイアシステムを「官報複合体」と呼び、長年批判しており、それに対抗するために、フリーランスの記者が参加できる「自由報道協会」を立ち上げた。
巻頭で、上杉は言う。「記者クラブは日本をきっと滅ぼすーー。」と。
烏賀陽弘道は、2003年に退社するまで朝日新聞社記者であった。その朝日新聞については、『「朝日」ともあろうものが』(河出書房新社)に詳しく記述されている。退社後も日本の新聞報道については、きめ細かくチェックしていて、日本の報道については、上記の『「朝日」ともあろうものが』を最後にして本を書くつもりはなかったという。
しかし、烏賀陽は、巻頭で言う。「この本を出すことで、私は、「誓い」を破る」と。
それほどまでに、3.11東日本大震災(3.11クライシス)についての日本のオールド・メディアの対応はひどかったのである。
日本の新聞・テレビを見ている読者は、これらの日本の報道の裏側、舞台裏を知らない場合が、多いだろう。それを、この二人のジャーナリストは、白日のもとに明らかにする。
そして、二人は、叫ぶのだ。「王様は、裸だ!」と。
本書は、とにかく、苦笑を堪えずには、読めない本である。
読後には、畠山が巻頭で記したように、”誰よりも報道を愛する男・烏賀陽弘道”、”フェアな言論の場を求める男・上杉隆”という言葉と人名が心に刻まれることだろう。
二人の対談は、3回にわたって行われたものをまとめたものである。
以下は、私が興味を引いたことについて書く。
「第1章 繰り返された悪夢ー70年目の大本営」では、3.11東日本大震災という日本の重大な危機に関する報道(オールドメディア)が、いかに多様性に乏しく、記者クラブに毒されたものになっているか、つまり、権力と融合し、単に、東京電力が言うままの「広報」となってしまっていること、また、被災・被爆したした地元の住民が逃げられずに生活しているにも拘わらず、大新聞の記者は、支局から逃げて自身は安全地帯にいてそれでも「報道」していること、また、いかに日本のメディアが東京電力に固陋されているかなど、ふだん通常の新聞を読んでいては得られない、大震災後の日本のマスコミの惨状が語られる。
そんな権力べったり、東京電力べったりの「報道」を見て、烏賀陽は、「人災」の意味を込めて、「報道災害」と呼んだ。この烏賀陽の発した「報道災害」が本書のタイトルとなったのである。烏賀陽によれば、「報道災害」という言葉の概念は、「報道が本来の役割・機能を果たさないことで国民の生命や財産に危機が及ぶ」とのことである。
「第3章 アメリカジャーナリズム報告2011」では、アメリカと日本の新聞・メディアとの違いについて、語られる。
烏賀陽は、震災前の2月にアメリカに行き、ジャーナリズムの現状について取材している。上杉は、ニューヨークタイムズ東京支局取材記者であった。どちらもアメリカのジャーナリズムのことは良く知っている。
烏賀陽によると、日本の新聞・メディアは、「まじめだけが取り柄」であるが、アメリカは、「interestingなものを書いて、市民が「自分たちの利益や関心(interest)に繋がっているんだ」と思えなければ、報道は市民との繋がりを失ってしまう。」という。
また、上杉によると、「ニューヨーク・タイムズ」というと、みんな高級紙だと勘違いするが、全員が素晴らしいジャーナリストというわけではない、という。烏賀陽によると、要するに個人商店(記者)の集まりだ、という。
「第4章 死にいたる病 記者シンドローム」では、日本の記者クラブなどによるメモ合わせ、テープ起こしは輪番制などアメリカでは信じられない習慣について語られる。
上杉や烏賀陽が言うように、「記者クラブ」という日本のメディアシステムは、オールドメディアの記者の劣化を促進する制度のようである。この「記者クラブ」によって、日本の新聞は、ますます貧していく・・。

さて、これから、日本の報道は、果たしてどうなっていくのか・・・・。また、日本のオールドメディアは、この本に対して、どう対応していくのか・・・・。無視し続けるか、或いは、反論を試みるか?
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61 人中、53人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By turrik
311を機に大手メディアが使えない代物であると認識する人も増えたように思う。それに比して、海外メディアや日本のフリージャーナリスト等の原発事故の危険性への認識や政府東電への追及が国民の知る権利に寄与してきたのではないか。本書は、大手メディアの311報道が如何に役立たずでしかも国民よりも政府東電側に寄った歪んだ報道姿勢を示してきたことを指弾するものである。

大手メディアが政府の広報であったことは今に始まったことではない。それは夙に上杉氏が指摘する記者クラブ問題の最大の弊害ともいってよく、それが政府の隠したい情報を隠蔽し国民の知る権利を阻むものとして既に存在していたものであった。311とは、その弊害が報道災害と呼ぶに相応しいほどに悪化してしまったという負の記念日であるといえる。放射能汚染、汚染水の海洋放出等ありとあらゆる形で原発事故が国民や世界の人々の害となる中で、報道が本来の役割を果たさず、災害の一端を担い、生命財産を毀損する元凶となってしまった。本書は政府東電の杜撰な事故対応を逐一指摘しつつ、その中で特に報道が自らの職分を果たさずに災害と成り果てた様を断罪しているのである。

本書の見所の一つに、「比較」がある。大手メディアの失態の影で大いに情報源として機能したツイッターなどのSNSの功績や、そのツイッター上や他のメディアで知識人がどのような役割を担ったのかという点は311を俯瞰で見るという意味で興味深かった。また上杉氏はニューヨークタイムズでの経験を踏まえて海外のジャーナリズムとの記者クラブのあまりに大きな差異を指摘し、烏賀陽氏は元朝日新聞記者からフリーに転身した経験から記者クラブ側の姿勢を明らかにしていく。また烏賀陽氏はアメリカのジャーナリズムの現在を取材した直後ということもあり、日本とアメリカの記者クラブの違いにも言及している。日本の大手メディアに欠けているものがあるとすれば、このような他者との比較であるかもしれないと感じた。

震災以後、その影響は収まらず、今後何10年、何100年単位で原発事故の影響に苦しむかもわからない。その中にあって、報道が健全で十分な役割を果たしてきたのかを検証する上で本書は参考となると思われる。またそこに述べられている本来のジャーナリズムとは何かという言及も大手メディアが機能不全をきたしている今こそ学ぶべきものかもしれない。
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42 人中、36人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
絶望的現実 2011/9/4
By Cineman トップ50レビュアー VINE™ メンバー
Amazonが確認した購入
本書を読むことで、大きな課題がいくつもあることを再確認しました。

日本という国家システムがここまで劣化しているとは…。危機的を突き抜けて絶望的というしかない。森の石松の一節に「バカは死ななきゃ直らない」というのがありますが、日本も国民の半分が死ななければ直らないんじゃないかという暗澹たる気持ちになりました。

上杉は海外メディアとの比較から日本のジャーナリストが機能していないことを明らかにしていますが、そもそも日本にはジャーナリストは根付かないのかも知れません。中国は埋めた事故車輌を翌日掘り起こしました。日本は中国のそのような情報隠蔽体質を馬鹿にして笑いながら非難しましたが、日本と中国ではどちらが滑稽でしょうか。一方は国民の命を危機に曝してまでシラを切ります。

日本のジャーナリストは情報分析に関しては稚拙を通り越して、愚鈍です。危険性の意味を理解していませんし、その影響がどの範囲まで及ぶのか、必要なデータは何か等殆ど理解していません。海外がどのように福島第1原発事故を伝えているか学ぶべきです。そのような愚鈍な報道の結果、現地を除き、原発事故は既に収束に向かい、恰も安全であるかのような雰囲気が漂っています。それが最も恐ろしいと思います。

上杉はずっと以前から記者クラブ制度の弊害について訴えてきました。しかし、何も変わっていません。報道に関する事後の経過を振り返ってみると、日本は情報後進国と言わざるをえません。「先進国」は集団幻想でした。世界中から「この国は変だ。」と言われています。放射能汚染は世界中に拡散しました。外国に対する補償は莫大な額に上るでしょう。

怒り、もどかしさ、焦燥、絶望など様々な感情がわいてきて、支離滅裂なレビューになってしまいましたが、メディアで働く方には、「記者」の矜持は何か、もう一度考えてもらいたいと思います。今の報道は、報道ではなく広報になっています。
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投稿日: 8か月前 投稿者: 楓
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