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堕落論・日本文化私観 他二十二篇 (岩波文庫)
 
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堕落論・日本文化私観 他二十二篇 (岩波文庫) [文庫]

坂口 安吾
5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

1946(昭和21)年4月に発表された「堕落論」によって、坂口安吾(1906‐1955)は一躍時代の寵児となった。作家として生き抜く覚悟を決めた日から、安吾は内なる〈自己〉との壮絶な戦いに明け暮れた。他者などではない。この〈自己〉こそが一切の基準だ。安吾の視線は、物事の本質にグサリと突き刺さる。

登録情報

  • 文庫: 405ページ
  • 出版社: 岩波書店 (2008/9/17)
  • ISBN-10: 4003118219
  • ISBN-13: 978-4003118214
  • 発売日: 2008/9/17
  • 商品の寸法: 14.8 x 10.6 x 2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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16 人中、14人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
ありそうでなかった安吾エッセイの代表作集。
「堕落論」「続堕落論」「日本文化私観」と
「FARCEに就て」「文学のふるさと」「青春論」、
「教祖の文学」「不良少年とキリスト」、
傑作中の傑作といえる上記の8篇、たった8篇だけ挙げてみても、調べてみると意外にも、これらの作品を1冊に網羅した文庫は今までなかった。
ほかにも最新版全集未収録の「武者ぶるい論」「インチキ文学ボクメツ雑談」など盛り沢山の内容。
このレビューは参考になりましたか?
14 人中、10人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 如那傘如臼太 トップ500レビュアー
形式:文庫
安吾のエッセイ集の決定版です。
小説家に贈るべき賛辞ではないかもしれませんが、安吾はやはり随想が面白いです。

しかしその面白さは、あくまで『小説家の書くエッセイ』のものである為、
安吾が小説家向きでなかったことにはなりません。
小説家でなかったら、こんなに面白い随想は書けなかったでしょう。

一言で言うと安吾の随想は、
『小説家自身の手による、小説のネタばらし』なのです。
これは外部から批評するだけの批評家には決して書けないことです。
小説家としてそれをやってしまっていいのかよ、と突っ込みたくもなりますが……(笑)

『堕落論』『続堕落論』における、
心の弱さを補う道徳・倫理を他人に求めず、自分自身に求める決意、
また虚妄を打ち破る為なら淪落を厭わぬ決意、
『日本文化私観』における機能主義、『デカダン文学論』における壮絶な漱石批判、
『不良少年とキリスト』における太宰治への愛情など、どれも痛快です。
エッセイ全体を通底する志賀直哉嫌いにも注目です(笑)

また、小説『女体(桜の森の満開の下・白痴 他十二篇 (岩波文庫)収録)』の創作日記である『戯作者文学論』からは、
実際の安吾の創作過程が読み取れ、興味深いです。

この本で興味を深めた方は、
講談社学芸文庫から出ている2冊のエッセイ選集にも手を出されると良いでしょう。

目次
『ピエロ伝道者』
『FARCEに就て』
『ドストエフスキーとバルザック』
『意欲的創作文章の形式と方法』
『枯淡の風格を排す』
『文章の一形式』
『茶番に寄せて』
『文字と速力と文学』
『文学のふるさと』
『日本文化私観』
『青春論』
『愕堂小論』
『堕落論』
『堕落論〔続堕落論〕』
『武者ぶるい論』※
『デカダン文学論』
『インチキ文学ボクメツ雑談』※
『戯作者文学論』
『余はベンメイす』
『恋愛論』
『悪妻論』
『教祖の文学』
『不良少年とキリスト』
『百万人の文学』

※全集未収録。本書でしか読めません。
このレビューは参考になりましたか?
10 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
まず、坂口の頭の良さに驚かされることだろう。ここに収められたエッセーからは、安吾の明晰な頭脳を感じられることだろう。
と同時に、彼自身も感じていた、戦時中の大日本帝国のお偉いさんに対する怒りも感じられる。外国の話になるが、「怒れる若者たち」を代表する、アラン・シリトーにも共通する感性も感じ取ることができるのだ。
「織田(作之助)くんを殺したのは、きみじゃないか」とは、太宰治の言葉だ。それと似通った、あるいは共通する「戦後の怒れる若者」たちの感性は、安吾にも共通していたのだ、ということを、このエッセー集からも読み取ることができる。
アラン・シリトー「長距離走者の孤独」には私も感動したが、本作「堕落論その他」にもおおいに感銘を受けた。とにかく、坂口は頭がいい。この文庫にはどれとして無駄がないし、どれからも重たく、21世紀を生きる我々にのしかかる文ばかり。
いわゆる「リベルタン」の太宰、織田作さんたちの文章を読んでいて、坂口のそれも読んでみたい、という方にお勧めの一冊だ。本書は坂口文芸の入門編でもあり、応用編でもあるのだ。
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