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堂島物語
 
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堂島物語 [単行本]

富樫 倫太郎
5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

コメがゼニを産む大坂・堂島。刻々と変わる予測不能な米相場に
すべてを賭けた男のサクセス・ストーリー。
本格時代経済小説、ここに誕生。

内容(「BOOK」データベースより)

コメがゼニを産む大坂・堂島。十六歳と遅れて商家に入った貧農の倅・吉左は丁稚、手代、番頭、そして暖簾分けを許され店を持つという奉公人が夢見る出世の道は閉ざされていた。しかし、持ち前の度胸と才覚で、盛衰の激しい米問屋の世界で、自らの運命を切り開いてゆく。

登録情報

  • 単行本: 416ページ
  • 出版社: 毎日新聞社 (2007/12/15)
  • ISBN-10: 4620107190
  • ISBN-13: 978-4620107196
  • 発売日: 2007/12/15
  • 商品の寸法: 18.8 x 13.8 x 3.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
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3 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By スイート・サイエンス トップ1000レビュアー VINE™ メンバー
形式:単行本
江戸時代を舞台にした小説は結構読んでいるが、米問屋の世界を描いた小説は初めてだ。

主人公の吉左は極貧の小作の長男だが、後妻に疎まれて16歳にして家から追い出され、大阪の堂島の丁稚として米問屋の山代屋に奉公することになる。16歳で丁稚に行くのは、当時の世界ではかなり遅い方で、吉左は年下の丁稚の下でこきつかわれることになる。

この物語は、そんな吉左が下積みから、商才を発揮して這い上がっていくのがメインストーリーだが、興味深いのは当時の米の取引の世界だ。この時代に現代の商品先物のような相場が既に成立しており、現代の株取引のように先物を売り買いしてヘッジしたり、投機を行ったりしていたとは全く知らずびっくりした。小説なのでどこまで本当かと思う部分もあるが、現代のデイトレーダー的な取引まであるのには驚いた。

物語としても、当時の丁稚奉公の風習や、吉左と高嶺の花の両替商との娘の恋物語や、吉左を取り巻く人々との友情や交流などが、きちんと描かれており、最初から最後まで楽しむことができた。
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1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
銀1匁とは現代価値でいくらだろうか?

”1722年の大阪の米を現商品とした取引所では一刻(2時間)の内に銀5万貫目の取引がなされていた。”ところで小説の中の銀5万貫目とは現代価値で幾らになるだろうか?江戸時代の貨幣の現代価値が判ればこの本や江戸時代を舞台にした小説がより一層ダイナミックに楽しくなるはず。そこで、浅学ながら参考までに江戸時代の通貨の現代価値への換算法をお教えしたい。新潮新書の『武士の家計簿』にも貨幣の換算方法が載っているのでそちらも参考にして頂きたい。(私は無論専門家ではないので鵜呑みにしないように。)

・現代の米価格から算出
農林水産省が発表した2011年8月の玄米の相対取引の全国平均価格は15196円/60kgである。米1石は180Lであり、1kg=1Lとすると米1石は45588円である。1722年頃の米の取引額は1石=銀70匁程であった。つまり米1石=70匁=45588円となり銀1匁=651円となる。銀5万貫目=銀5000万匁=651円×5000万=325.5億円となり、わずか2時間の間に325.5億円の商いがされていたことになる。1722年当時の大阪の米取引所の取引時間は8:00-12:00の4時間であるから1日の売買総額は325.5×2=651億円となる。2011年12月21日のTOPIXの売買総額が7654億円であることと較べると、300年も前の大阪で1日に651億円の金が投機に使われていて現在世界第2位の経済大国日本のTOPIXの1/10の経済規模があることを考えると、江戸時代は現代人も驚愕のダイナミックな大投機時代だったと想像することができる。よく、日本人は貯蓄好きで質素倹約を好む国民性と形容されるがとんでもない誤りである。大阪の町人達はウォールストリートの投資銀行顔負けの大投機家だったのだ。

・現代の金価格から算出
2011年12月21日のCOMEX金は1トロイオンス(31.1g)=1613ドル、1ドル=78円である。江戸時代は金1両(37.5g)=銀60匁(225g)であり金銀は1:6の交換レートであった。すると金1両の価値は1613×78×37.5/31.1=151704円となり、銀1匁は151704÷60=2528円となる。1722年の米の価格が1石=70匁とすると米1石=17.7万円となる。銀5万貫目の価値は2528×5000万=1264億円となり、1日の売買総額は2倍の2528億円となる。これは驚くべき数字で、現在の金価格から算出すると先物相場鰻登りの江戸時代の大阪では落ち目の現在TOPIXの1/3に肉薄する経済規模となる。ちょっとこの計算は世界第2位の経済大国日本の経済規模を脅かしてしまうので真実味に欠け眉唾物であるが、江戸時代日本の問題点は銀が現在よりも過大評価されていたことにある。現在のCOMEXの金と銀の価格差は1:55だが、江戸時代は1:6であった。同時期のヨーロッパは1:30であり、ロシアは1:15であった。そのため現代の金価格を基にして江戸時代の貨幣価値を算出するとかなり江戸時代の経済規模を過大評価してしまうのである。しかし、案外当時の大阪町人はこの位の感覚と度胸があったのかも知れない。

・現代の銀価格から算出
2011年12月23日(現地時間)のCOMEX銀の価格は1トロイオンス=29.22ドルである。つまり銀1匁=29.22×78×3.75/31.1=275円となる。金1両は275×60=16500円となる。米1石が銀70匁とすると19250円となる。銀5000万匁は137.5億円、1日の売買総額は275億円となる。米の値段は現代の1石45000円よりも物価が安くて過ごし安そうだし、1日の売買代金が275億円ならまあ、理解の及ぶ範囲だと思う。現代の銀価格から逆算した銀1匁275円位が妥当な数字だと自分自身は思う。因みに、戦国時代の徳川家康は255万石の武将だから255万石×70匁×275円=490億円となり年収490億円の武将ということになる。石田三成は20万石の武将だから年収38億円の武将ということに。また司馬遼太郎『梟の城』で五平(石川五右衛門のモデル)が伊賀を裏切って侍となったときの俸禄が200石=385万円であり、功績を立てる事で1000-2000石(1925-3850万円)の侍を目指した。どう?意外とイメージとしてはピッタシの数字になるのでは?

最後に、私は江戸時代について浅学なので詳しいことはわからないが、実際に間違い覚悟で現代の価格を代入して見ると何となく当時の経済規模が見えてきて楽しくなるし、小説により感情移入できる。ドストエフスキーやトルストイの小説でも同様に、ルーブルやコペイカの価値は帝政ロシア時代ルーブルは純銀凡そ18gで金1.2gと等価であるから、好きな人は是非応用して楽しんでもらいたい。
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面白い! 2011/9/14
By hawk
形式:単行本
余り読書家ではないからか 話の中に悪いやつが登場すると
もう余り読みたくなくなる
ところがこの作品には心底悪いやつは一人も登場しない
だから安心して読める 楽しく読める

といって面白味のない話しではない
実に面白い 読み始めると止められない

中でも圧巻は駆け落ちの誘いに対する返事だ
(これ以上は書かないけど・・・)
この「駆け落ち」の章自体の立体構造も実に興味深い

1730年に正式に堂島米会所が認可された 
日本が世界に誇る世界初の先物取引所だ
本作もそれに合わせて時代設定がなされている
米会所はその後延々と1939年まで受け継がれてきた

ぼくが現在住んでいる家は築100年に及ぶが
これは昔祖父が米相場でしくじって町を離れた一家から
買い取ったものだと聞いている
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