安倍内閣で官房長官を務めた著者が、半生を回顧しながら政策を語る。
第1〜3章 小泉内閣、安倍内閣を、主に政局の観点から、その政治の本質を語る。
第4〜5章 自身の歩んできた道を振り返る。特に中曽根元首相からうけた影響が大きいとのこと。
第6章 割り勘国家論。国家とは巨大な割り勘組織で打ち出の小槌はどこにもないという意味。
第7章 霞ヶ関埋蔵金伝説と「上げ潮」路線。国家の蓄積している引当金で国債の穴埋め
をすること、および経済成長のみに依存した財政改革の危険性を指摘する。
終章 医療、社会保障、年金等の問題についての暖かさと改革の両立を主張する。
全体を通じると、自己の意見を全面に押し出すものではないが、特に財政問題では、世論には
容易に迎合しない、という強い決意を感じる。
堂々たる政治とは、選挙目当てではない正論の政治という意味なのだろう。
政治家の本としては、やや軽めであるが、造語能力が光る。一読には値すると思う。