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本の話に戻ろう。先ほども述べたが、本書は基本的に著者の起業の回顧録である。そのなかでは、創業時の仲間や社員として会社に入った当時の彼女の話など非常に個人的でどろどろした話も出てくる。そして、驚きなのは、著者が自らの弱さをさらけ出しているという点である。あれほど、自信に満ちているように見える経営者でさえやはり弱さを抱えるのだということを知って、著者が身近に感じられた。本書はさらに、ヴェンチャーキャピタル、証券会社の選び方、会社の設立の仕方、社内のシステムの考え方など、著者の行った試行錯誤を基にしたアドバイスが披露されている。また、最初に作った(有)オン・ザ・エッヂの事業計画案や、株式会社オン・ザ・エッヂの事業計画書(抜粋)などが添付されていて、さらに会社を身近に感じることができるようになっている。実践的な参考書としても使えるのではないだろうか。
ちなみに、著者の他の作品も併せて特徴を述べると
「100億稼ぐ仕事術」--------仕事のやり方
「稼ぐが勝ち」----------------挑発、意識の鼓舞
「儲かる会社のつくり方」------実践編。
ということだろうか。
しかし、この本に書かれていることは彼のテレビでの言動とは少々異なり、きわめてオーソドックスでまともだ。ビジネスとして戦略的にあのような言動を繰り返しているのではないかとも疑ってしまう。
ネットバブルに浮かれていた当時は無料でサービスやソフトを配布しまくるビジネスモデルがあった。このようなビジネスを批判し、日銭を稼ぐことこそ重要だと言う。また正直に会社の内紛劇や自身の女性問題を語るあたりは大変面白い。会社の規模によって同じ社員でも適正が変化してくるとの指摘は納得するものがあった。
サイバービジネスでのし上がった経営者の考え方が奇抜なものでなく非常に地道なところが面白い。読んで損はないと思いますがやはり短期間に成長した企業の経営者だけあって、主張に多少のアクの強さはあると思います。反感を感じてしまう方もいるかも知れません。
彼の言葉尻だけをとらえて、一喜一憂しているメディアに踊らされるくらになら、この本を読んで彼のやってきたことから、堀江貴文という人物を評価したほうがいいように思う。
起業を目指す人だけでなく、ベンチャー企業で働く人たちの話も読めるのは興味深い。
特にM&Aで買収された側の会社の社長の話などは、買収されるというマイナスイメージを大幅に変えてくれるのではないか。
無能な経営者に舵を取られて、海の藻屑と消えるよりは
買収されて優秀な経営者のもとについたほうがいい、と思わせる内容だった。
しかし、自分の持ち株プレゼントとは驚いた。
株主利益を一番に考える、だからみんなに株主になってもらいたいという彼の言葉を本書でも実践したということか。
抽選で当たらなくても、株主になりたくなった。
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