遂に最終巻! すこし分厚いですが、お値段は据え置きです。
この巻では卒業式に加え、本編ギリギリで詰め込まれた新キャラ、井浦の妹“基子”も登場。
「元気一杯でちょっとウザい」井浦の、意外な一面が示されるエピソードが含まれます。
この後、ウェブ版で公開されている「おまけ」に関しては、作者の意向もあり同じ形での単行本続刊はされないようです。
これで、2008年から続けられていた『堀宮』の単行本化プロジェクトが終わりました。
思えば『堀宮』の書籍化は、しょっぱなから複雑な捉え方をされてきました。
せっかくの書籍化なのに、この程度の画質なの?
A5判とはいえもっと値段も安くはできなかったの?
書き下ろしが少なすぎないの? もうちょっとオマケがついてもいいじゃないの?
そもそもこういう売り出し方でよいの? キャッチコピーもこれでいいの?
……第1巻から続いていたこれらの声は、結局最後まで消えないままでした(書き下ろしは増強されましたが)。
けれど、これだけさんざんWEB版を楽しませてもらっている身にとって、単行本は
作者に最もストレートに還元出来る、数少ないひとつの手段であったのことも紛れもない事実でした。
今は、書籍化によって『堀宮』がこれほどの広がりを見せて下さったこと、
多少なりとも知名度の向上に果たせた役割に関して感謝しています。
『堀宮』の最終話は、“ふたりの宮村”の対話、そして宮村のモノローグで終わります。
「俺は 君に 何かを……/何かをして あげられたのかなぁ」
まったくの偶然が重なって、誰かと誰かが出会うということ、
誰かの想いが届くということ、必ずしも届くわけではないということ、
かけがえの無い人との繋がりを、見つめ合えた自分自身と永遠に問い続ける見事なラストカットです。
この『堀宮』という作品世界の中で、これからも生き続けてゆく登場人物たちの、
その一瞬を切り取った爽やかなラストシーンに★5つを。
単行本周りのスタッフや担当などには恵まれなかったかもしれないけれど、
どうにか本編だけでも最後まで刊行し切ってくれた事実に★3つを。
そのあいだを取って、こちらでは★4つとさせて頂きます。
この作品を元としたストーリー・マンガも、ついこの間、Gファンタジーで連載が始まりました。
これからも更なる『堀宮』の広がりに期待します!