本書の初版は,昭和51年に主にリハビリテーション医学関連職種(医師,理学療法士,作業療法士)を対象に(体育指導者をも対象としていた)運動学の入門書として書かれたものであったが,発刊以来30年近く,常に理学療法士,作業療法士養成においてテキスト採用率は1番であり,優れた入門書であった.しかしながら,解剖学・運動学・神経科学・心理学等々関係諸科学の発達に伴い書き加えられあるいは修正されてきた結果,本書はもはや入門書とは言い難く,初心者からベテランの臨床家まで広く運動学の新しい知識を学ぶのに十分な内容を備えていると感じる.初学者にはいくぶん難しい箇所もあるが,理学療法士,作業療法士学生にとって,「バイブル」の一つであることは変わりないだろう.