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城―カフカ・コレクション (白水uブックス)
 
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城―カフカ・コレクション (白水uブックス) [新書]

フランツ カフカ , Franz Kafka , 池内 紀
5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

ある冬の夜ふけ、Kが村にやってくる。測量士として城から雇われたのだ。しかし、城からの呼び出しはない。城はかなたにくっきりと見えているのに、どうしてもたどりつくことができない。この城という謎の存在をまえにして、一見喜劇的ともいえるKの奇妙な日常がはじまる。

内容(「MARC」データベースより)

測量士として城から雇われたKが、村にやってくる。しかし、どうしても城にたどりつくことができない。一見喜劇的ともいえるKの奇妙な日常が始まる…。「カフカ小説全集」を、訳文に手直しをほどこして再編集したシリーズ。

登録情報

  • 新書: 460ページ
  • 出版社: 白水社 (2006/06)
  • ISBN-10: 4560071551
  • ISBN-13: 978-4560071557
  • 発売日: 2006/06
  • 商品の寸法: 17.4 x 11.2 x 2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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形式:新書
大学のころ池内訳を読んでいた。それ以前にも角川文庫版を読んだがこれがやはりいいと思う。 未完のまま終わっている小説である。測量士Kが招かれ、あれこれいろんな目にあうが、結局何もやらず、途中で小説は終わる。 この小説はカフカの生前発表されなかった。晩年に友人マックス・ブロートに「破棄してくれ」と頼んだという。 当然マックスはそのいいつけを守らなかった。彼の編集したバージョンがカフカの死後出回り、やがてもとのテクストのままになった。 カフカが言いたかった、伝えたかったことはなんだろう。カフカが残した短編、寓話同様、やはり彼が生きた世界の不条理、不安、理不尽さ、その他もろもろか。 それよりも彼は戯作をもっともやりたかった。彼は友人たちの間で作品の朗読を楽しみにしていたという。友人たちと笑い、笑われ朗読したという。 確かにカフカの残した話はオカシイ。笑えるものも多い。上で私はあれこれ理屈にもならない理屈をこねましたが、カフカがやりたかったのは結局戯作なんだと思います。マックス・ブロートの親切な裏切りにより彼の作品が読めることが嬉しい。そしてそれを池内紀さんの翻訳で読めて嬉しい。大学のころ没頭していましたが、このうえなく楽しかった。 この「城」は圧倒的に楽しめないひとが多いだろう。だがカフカの戯作が楽しい私にはいい読書になりました。
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By cobo
形式:新書
以前も挑戦した事があったのですが、そのときは全く読めなかったのですが、今回の池内さんの訳はとても読みやすくてよかったです。

城(または、組織)が支配する村に測量士として招かれたKを主人公に、非常に不思議な物語が展開されます。そして、読み手に対して丁寧にも関わらず、その判断を下す事を絶えず躊躇させ、それでいて非常に強大で圧倒的な『城(私は個人的には城に付随する『組織』と考えました)』だけが常に存在感を示し、Kを、読者を従えようとしてきます。

個人的にはいわゆる「不条理もの」と認識いたしましたが、それだけでない、読者に語りかけ、今現在でも通用する(と言うかヒトが生きている時代ならいつでも)誰でもが思う不条理さの持つ何かを問いかけてきます。組織という見えないものなのにも関わらず、圧倒的チカラを持ったモノに対抗する不条理さのリアルさが、信頼置ける何かまでもが、少しの事で(時間の経過、状況の変化、視点の転換、相手の思い込み、自分の錯覚、など)信頼していたものが、全く変わっていってしまう感覚などがまたとてもリアルです。

不条理さとは何か?と考える事は少ないけれど、この世の中は不条理に満ち溢れています、その世の中を生きていくためにも少し不条理さについて考えてみたい人に、オススメ致します。

特に「世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド」が好きな方には、是非とも。あの物語の原点を、私は個人的に感じました。
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10 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:新書
池内訳をやっと読了。高橋義孝訳よりはこなれた訳文とは思うが、どちらが優れているかはわからない。最近の『カラマーゾフ』などは、明らかに亀山新訳がわかりやすいと思うが、とにかく『城』自体が読みにくい。特に後半は延々と続く対話的な進行がどこに向うのかままならず、正直言ってしんどい。その上、未完というのは、それこそが「不条理」?
保坂和志なら、これこそ小説というだろうが・・・・。
1883年、マルクスが死にカフカが生まれた。
マルクスは「朝には農耕民として、夜には批評家として」云々と一人の人間には本来様々な可能性があり何にでもなることができ、様々な活動を担うべきであるとし、職業人としてのみ規定される人間を開放しようとした。カフカは『城』において職業的な属性にのみ規定され、なおかつその職業からも疎外される人物を描いた。
以上は、これまでよく指摘されてきたことだが、『城』のKはとにかくよくしゃべる。少なくとも測量士であるだけでなく、おしゃべりな話者ではある。『変身』や『審判』といったイメージどおりの「疎外された人間」風の文体は、『城』では最初の4分の1くらいまでであって、それ以降は所謂カフカ的な登場人物とは全然違うことに気付く。対話的なやり取りは相互が大変饒舌だ。しかし、双方の理解ばかりはままならず、常に行き違っている。この点はカフカ的かとも思われるが、それにしても『城』はカフカ作品のなかでも特異なのではないか。
官僚機構の硬直性とか、僻村の閉鎖性とか、なるほどそうしたテーマも見えるかもしれないが、この饒舌性、対話への熱中、相互のディスコミュニケーション、話者自身が話していることと、やっていることの関連が把握できていないような不安定、不確定なあり方、むしろそちらのほうが大いに気になった。
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