日本代表監督などラグビーにおいてマネジメントを実践してきた平尾氏と経営学者である金井氏との対談集である。
基本的には平尾氏が自らの経験してきたことを語り、それに金井氏が理論付けするといった流れで話は進んでいく。
平尾氏は非常に魅力的な人物で、既存の常識にとらわれずに体験をもとに自らの「持論」を構築している。
特に面白いと感じたのは、コーチが教えようとすることは教えられる側は実はたびたび指摘されていることであるが、
なぜそれを受け入れられないのかというと教えられる側の受信機の精度に問題があるからであるという。
その受信機の性能を上げるには、まずコーチの側の受信機の性能を高め、話を良く聞きいて伝えたいことに近づいて
いくことだという。
相手に教えてやるという姿勢ではなく、相手の受信機の精度を高めるという姿勢は「なるほど」と感じた。
上記のような平尾氏ならではの考え方を語っているのが本書であり、金井氏は聞き手としてそれをフォローし、
よくまとめている。
とおり一遍のコーチングではなく、さらに踏み込んだコーチングを考えていくにあたり、最適な一冊なのではない
だろうか。