出版社 / 著者からの内容紹介
1魔法
「河童の話」「小川の葦」「魔法」等、坪田譲治の戦前の童話12話と、「権兵衛とカモ」「山姥と小僧」「ツルの恩返し」の昔話3話をおさめました。解説・山根知子/編者・坪田理基男/松谷みよ子/砂田弘。譲治はこう語る。『将来如何に艱難に出会うとも、幼児に知った幸福のために、決して絶望的にならせないということが、私が童話を書く気持ちであり、そして願いでもあります。』まさに子どもに対して真実の愛情の文学といえるでしょう。
2ビワの実
「正太の海」「狐狩り」「ビワの実」「森のてじなし」等、坪田譲治の童話を15話、「ウグイスのほけきょう」「サルとお地蔵さま」「沢右衛門どんのウナギつり」の昔話3話所収。解説・佐藤宗子/編者・坪田理基男/松谷みよ子/砂田弘。譲治の書く文学世界は、日常をリアリズムで描きながらも、どこか不思議な、恐いような非日常を混然と描写し、読者を魅了します。それは夢のようであり、きちんと現実でもある世界なのです。
3サバクの虹
「金の梅・銀の梅」「ガマの夢」「サバクの虹」等、戦後の童話を中心に16話、「歌のじょうずなカメ」「だんご浄土」「天狗のかくれみの」の昔話3話を所収。解説・砂田弘/編者・坪田理基男/松谷みよ子/砂田弘。譲治は73歳のとき、児童文学を盛んにし、新しい作家を育てるために童話雑誌『びわの実学校』を創刊し、「モモちゃんとプー」「車のいろは空のいろ」等おおくの名作を生みだしました。その花を咲かせる大地が譲治の文学です。
4風の中の子供
小説「お化けの世界」「風の中の子供」、「三重吉断章」等の坪田譲治の随筆、評論のほか、椋鳩十、小川未明、松谷みよ子氏らによる坪田譲治をめぐる随筆を所収。解説・紅野敏郎
坪田譲治は小説家たるべくスタートをし、児童文学者として名をなすが、大人と子どもの共有できる世界を文学として書き続けた作家です。その希有な才能の作家の小説と、五木寛之、壺井栄らの随筆、譲治文学賞の太田治子らの受賞の言葉を収載しました。