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特にそう思う理由は、石波と西尾の考え方の差異がはっきりと見られるからである。例えば、両者とも「自立のための日米同盟」を支持する新米保守であると言って良いと思うが、しかし、その行動の指針は微妙に異なっている。
西尾は思想家である。「日本のパワーの源泉がアメリカに行き着き」、日本が自前でパワーの源泉を有していないことを深刻だと考えている。従って、日米同盟が作動しない場合に懸念を表明している。それに対して、石波は政策決定者である。西尾が先の議論から敵基地攻撃能力を持つべきではないかと問うと、「日米同盟の実効性をきちんと検証し、それが確実に機能するだけの努力をしないままに、敵基地攻撃能力を持つ」という選択肢はないと反論する。
私見を述べれば、西尾の議論は先を行き過ぎている。目指すべき方向としては正しいが、今それを実現する力は日本にはない。石波のように慎重に政策を進めながら、他日を期すのが最善であろう。日本が、「奴隷の平和」(石波)から脱出する日はまだ遠いのである。
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