1977年公開作品で、血気盛んな坊ちゃんを演じるのは、若き日の中村雅俊。
深く親しまれている原作は、度々映画化されているが、本映画作品は、かなり現代風のアレンジが加えられている。
特に印象に残るのは、赤シャツと野だの、すっとぼけた陰湿ぶりだ。
このネチネチとした態度は、原作よりも、ずっといやらしくて、大変面白い。
山嵐は、思った以上に質実剛健で、正義感が強い。
原作では、当初山嵐は、坊っちゃんにとって、敵なのか味方なのか分からない。
本作品では、そういう面は無く、こんな形でうち解ける事になるのは、現代風テイストだ。
坊っちゃんの布団に、大量のいなごが入れられる場面は、観る前から期待したが、もっと派手にやって欲しかった。
ただ、うらなりの送別会での、鉄道数え歌を歌った「盛り下がり」具合は、見事だ。
最後の乱闘騒ぎは、なかなかの迫力だ。
ただ、本作品のクライマックスは、原作の様な悲壮感は無い。
むしろ、原作とは大きく異なり、ハッピーエンドの、感動物語となっている。
こんなアレンジは、安っぽいと感じられるかも知れないが、原作の現代風解釈として、面白いと思う。
あまり、文学の香りは高くはない。
それでも、何より、楽しい作品に仕上がっている。