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坂口安吾 [ちくま日本文学009]
 
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坂口安吾 [ちくま日本文学009] [文庫]

坂口 安吾
5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

坂口 安吾
1906‐1955。新潟市の生まれ。本名は炳五。中学を放校されて上京、東洋大でインド哲学、アテネ・フランセでフランス文学を学ぶ。「木枯の酒倉から」「風博士」によって、一部の注目をあびる。戦争中は「日本文化私観」「青春論」などの卓抜なエッセイを書きつづけ、戦後、「白痴」「堕落論」で一挙に世に出た(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 文庫: 480ページ
  • 出版社: 筑摩書房 (2008/2/6)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4480425098
  • ISBN-13: 978-4480425096
  • 発売日: 2008/2/6
  • 商品の寸法: 14.8 x 10.6 x 2.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
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By 如那傘如臼太 トップ500レビュアー
形式:文庫
目次
・風博士
・村のひと騒ぎ
・FARCEに就て
・石の思い
・風と光と二十の私と
・勉強記
・日本文化私観
・堕落論
・続堕落論
・白痴
・金銭無情
・湯の町エレジー
・高千穂に冬雨ふれり
・桜の森の満開の下

ラインナップは正直言って微妙だが、
文庫版選集に入ることの稀な『金銭無情』『湯の町エレジー』が収録されているところは素晴らしい。
『金銭無情』は守銭奴に等しい元哲学者のオッサンとその奥さんの話、
『湯の町エレジー』は静岡の温泉地にまつわるドロボウ譚である。

鶴見俊輔氏の解説も興味深い。
鶴見氏曰く、安吾文学の源泉のひとつは交友のあった長島萃の一族にある、と。
特に『不連続殺人事件』の歌川家のモデルは現実の長島家だったらしい。変わった人々だったようだ。

文字サイズも大きめなので読み易いと思う。
それぞれの頁の本文欄外に用語解説欄が付属しているのも嬉しい。
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2 人中、0人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
 前々から気になっていた坂口安吾の著作を読みたいと思っていたが、どれから手をつけて良いものか判らないでいた。そこで、短編集的な本書を手に取ることにした。

 安吾の著作はこれが初めてのため、詳しい事は判らないが、『堕落論』『日本文化私観』を収録しているので概説的な面から言えば初心者には申分ないと考えられる。

 初見の率直な印象は、坂口安吾という作家は三島由紀夫ともまた違った「狂気」を兼ね備えている感がある。

 なるほど『堕落論』『日本文化私観』ともに左派、リベラル派にとって聞き心地の良い、記述が目立つ。しかし、彼らがこれを安直に引用することは危ういと感ずる。例えば『続堕落論』には「最も天皇を冒涜する軍人が天皇を崇拝するがごとく…」とあるが、何てこたない富田メモの時のバカサヨクが取った言動がまさにこれである。まんがで読破シリーズにも『堕落論』はあるが、引用が恣意的で安吾の複雑な思考への深い考察が全くない。

 それと私事で恐縮であるが、笹幸恵氏の『「日本男児」という生き方』において、著者の笹氏は戦争体験者との関わりを通じて『日本男児』を語るキーワードに『やせ我慢』を挙げていたが、これは安吾が批判的に捉えた『耐乏の精神』に類すると考え、これを比較する事が本書を読んだもう一つの理由である。
 結果であるが、確かに戦前の日本に於いて人間として間違った形の『やせ我慢』は存在した。一方、現代日本人は安吾が「堕落しろ」と言った方向性とは間違った方へ堕落してしまったというのが現状の個人的見解である。

 3.11以降、それは強く思う次第である。
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