著者初の本格ファンタジー作品です!
BLレーベルから出てはいますが、今のところ『ネムキ』辺りに掲載していてもおかしくない作品。
わたしは読んでいて、ファンタジー漫画の名作、岡野玲子の「コーリング」を読み返したくなりました。
今までより線の多くなったハッチング的背景も、諸星大二郎、つげ義春・・もしくは宮崎駿の漫画のようで、不思議な世界観をがんがん盛り上げています!
物語は、坂の上の魔法使いのリーとその弟子のちびっ子、ラベルを中心に展開します。
この本では、はっきりとしたBL的展開には至りませんが、以前、坂田靖子がシリアス路線で展開していたような、愛情とも友情ともつかないぎりぎりの挿話がほのぼのとしたストーリーに挿し挟まれてきます。
髪に接吻するのが求婚の国で、「お前の髪は良い香りがする」とラベルの父であり亡国の王が、リーの髪に接吻するシーンはとっても素敵!かつ、うっとり(王はイケメン)。「わたしの」魔法使いとも。
個人的には、この後、ラベルとリーの恋愛を中心に物語が進んでも、そうでなくファンタジーの物語中心に展開していっても、どちらでも満足。
そのくらいストーリー自体が充実しているのです。
本当にBLの描き手市場は芳醇な土壌である、と感じさせてくれた一冊でした!
続きが楽しみ!!