知る人ぞ知る東大のロバート・ゲラー教授(ときどきテレビのトーク番組に現れる背高のっぽで訥弁のアメリカ人)が3.11後、「地震予知はぜぇったい不可能なんです」と変な日本語で叫んでいるのを不快このうえなく感じておりました。ゲラー教授だけではなく昔から地震予知が可能だというのは愚かものか嘘つきかペテン師であるといわれるほど、実りのないものと思われていましたが、この本を読むと、そういう奴こそ科学者の名には値しない「愚か者」だということがてわかります。地震予知は可能であるどころか、もうすでにそれは実用段階にまで至っているのです。
この本で紹介されている地震予知の方法は電磁波の異常を観測するという極めて理にかなったものです。この本の著者早川先生は元々電磁気学の専門家であり、阪神大震災時に電磁波の異常を観測することによって、この方法が地震予知につながることを確信したそうです。電磁波というのは物質の中でも最も微細なサインであり、それを生かすことによってわれわれは通常五感に感じることのできない様々な情報を知ることができます。地震というのは巨大なエネルギーの破壊を瞬時に起こすカタストロフィー現象だと思われていますが、実際はその破壊が起こる前に大量の電磁エネルギーを放出しているのです。いわゆる宏観現象といわれる様々な前兆現象がみられるのは、そのような電磁波の異常が動物達の異常行動や奇妙な雲の形などに現れたものと考えられます。
この予知方法が素晴らしいのは地震が起こる1週間以上も前に、ほぼ地震が起こる時期と場所とその規模を言い当てることができるということです。早川先生らの研究グループは過去十数年間この研究を地道に続けた結果、今日では地震予知の実用段階にまでこぎつけたと力説します。驚くべきことに3.11前まではその成功事例は90%を超えるほど精度の高いものでしたが、3.11後は電磁波の異常が日常化したためにその精度は60%ぐらいに落ちていると正直に認めています。それでもすごい成功率ではないでしょうか?
ただこれほどの成功例をもってしても、地震学者や国のお役人はまったく耳を貸そうとせず、「地震予知は不可能だ」というゲラー教授のような定説論者の発言にいつまでも縛られています。信じられないことですが、3,11後早川先生らが国の支援を求めたとき、国の役人たちから冷淡にも「あなたたちの研究に関心はありません」とあっさりと断られたということです。やむなく早川先生らは私費を投じて全国数か所に1台数百万円もする解析ラボを設置し、驚くべき成果をあげてきました。わたしはその具体的な成果を知って本当にこれこそ正しい科学者の姿であると感動します。
科学というものは常に仮説重視ではなく事実重視でなければならないでしょう。ところが地震学者というのは今まで事実重視ではなく、むしろ仮説重視だったのではないかと思います。その結果、彼らの予測はことごとくはずれるという無残なものになっているのではないでしょうか?今日もNHKで巨大地震のメカニズムという特集番組をみましたが、相も変わらず証明もされてない仮説(弾性反発説とかアスペリティモデルなど)で無理やり説明しようとしているだけで、分かっていない多くの謎に対して謙虚な姿勢が感じられません。
定説の地震学者は「地震予知は不可能だ」といいますが、それは自らの仮説が絶対であるという思い込みがあるからでしょう。仮説ではなくまだまだ知られていない事実があるかもしれないという謙虚な姿勢になれば、「地震予知は不可能だ」という発言はでてこないはずです。そのような言葉は科学者としての敗北宣言に他ならないでしょう。いままで多くの科学者は不可能といわれた扉を開けてきたのではないでしょうか?
そのように考えると不可能に挑戦しようとしている早川先生らの研究こそがまさに本物の科学だと思います。早川先生は地震電磁気学という分野を世界で初めて確立しようとしている偉大なパイオニアだといってもよいかもしれません。近い将来、早川先生らの研究が世界的に認められる時代がやってくるかもしれません。そのとき定説の地震学者や文科省、気象庁などの役人、そして彼らに追随し早川先生の画期的な研究をいっさい紹介しようともしないマスコミ人は恥じ入るしかないでしょう。
本当に近い将来、天気予報のように地震予報が毎日のテレビで流される時代がくるのではないでしょうか?
微力ながら昨日解析ラボの会員に入らせていただきました。