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地虫鳴く
 
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地虫鳴く [単行本]

木内 昇
5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (11件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

出版社 / 著者からの内容紹介

ある日、土方は尾形に監察方の差配を命じた。探る山崎、進む伊東、醒める斎藤、そして惑う阿部……。時代の流れに翻弄される新選組にあって、「近代」に入っていこうとする、迷える男たちの行方は。書下ろし長編時代小説。

内容(「BOOK」データベースより)

「お前が俺の役目、引き継いでみねぇか」―ある日、土方は尾形に監察方の差配を命じた。探る山崎、進む伊東、醒める斎藤、そして惑う阿部…。兆し始めた「近代」に入っていこうとする、男たちそれぞれの、地を這う旅の行方。地を這う小説新選組。

登録情報

  • 単行本: 433ページ
  • 出版社: 河出書房新社 (2005/6/11)
  • ISBN-10: 4309017169
  • ISBN-13: 978-4309017167
  • 発売日: 2005/6/11
  • 商品の寸法: 18.8 x 12.8 x 3 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (11件のカスタマーレビュー)
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最も参考になったカスタマーレビュー
22 人中、21人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By チカ
形式:単行本
分厚い本です。
でも、よかった。
今年見つけた本でいいものを一冊すすめるのなら、私はこの作品を推します。

作品は「明治三十二年 東京」というタイトルの序章から始まる。
東京で行われた史談会で、新選組の生き残り隊士が、自分の見た新選組を語る。
新選組の有名どころで明治期まで生きた人物と言うと斉藤一、永倉新八、島田魁などが有名であるが、
冒頭新選組を語る老人が一体誰なのか、皆目わからない。
じき「阿部隆明」という名前が明かされるが、その「阿部隆明」が誰なのか、まったくわからない。
ウッ、となるほど、たった4ページきりの序章が胸に迫る。
阿部隆明、昔の名を高野十郎と言い、阿部十郎と言った、という提示で序章は終わる。
が、そこまで明かしてもらっても、彼が誰なのかわからない。
新選組は、その人物がどこに付いたのかで運命が大きく変わる。
試衛館派であれば安心して読めるし、伊藤派であればいずれ来る結末を思わずにはいられない。
しかし、無名の隊士、阿部の行く先を私達は知らない。
そして阿部自身も、うやむやの雲の中のように、自分の行く先を計りかねている。
彼は「不安」である。

この作品は、どちらかと言うと主題を「伊東甲子太郎の暗躍」に置いている。
語りの中心に「試衛館」を持ってこないのだ。
物語は常に三人によって描かれる。
「土方を見る」尾形俊太郎、「伊東を見る」篠原泰之進、そして「何を見るべきかわからない」阿部十郎である。
この三人の名を挙げて、それぞれのポジションがわかる人は多くないと思う。
けれど、だからこそ、面白い。
重く、硬く、分厚い小説だけれども、久々にいい本を読んだ。
尾形の横にいる、山崎の瓢脱さが心地いい。
篠原の先にいる、伊東の高潔さが愛おしい。
そして、阿部に触れた人たちの思いが、心に残る。
いい小説だと思う。
とても好きな作品です。

このレビューは参考になりましたか?
11 人中、11人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
迷う男 2005/12/26
形式:単行本
新選組の小説の多くは土方、沖田といった試衛館の面々が表にでる。

一方、この小説では尾形や安部にウェイトが置かれている。

あまりメジャーではなく、新選組にかなり詳しい人でないとぴんとこない人物だ。

しかし、非常に人間味のある描写がなされている。特に安部の描かれ方は生々しい。

彼の言動と自分自身を重ね合わせてしまうような場面が数多くあった。

自分の進むべき道が分からず迷う様は、私の心にとても響いた。

次の日に仕事があるにもかかわらず、明け方まで読みふけってしまった。
このレビューは参考になりましたか?
15 人中、14人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
切実だった 2005/6/18
By カスタマー
形式:単行本
「幕末の青嵐」で木内昇氏のファンになった。あの淡々としながら、奥底に情感があるような文体が、大好きなのです。今回、非常に期待して読んだ。そして期待通りだったのです。幕末の青嵐とは作風が違いますが、同じようにのめりこめました。主人公が特定されていなくて、それぞれに感情移入できるのも、青嵐同様よかった。特に、自分の場合は、阿部十郎の存在が、こたえました。まるで自分のことのようだった。土方さんや、山崎さんがまっすぐに自分の仕事に徹しているのに、この阿部は、なにも持っていない。なにもできない。なにかしようとするのだけれど、なにひとつできない。痛かったけど、でもすごく人間くさかった。そして時代の流れや結果からすれば、彼らは一様に負けてしまうわけだけど、果たしてそう言い切れるか、とか、ほんとうの意味での救いというのはなんだろうか、ということを考えさせられました。一心に突き進む土方さんや伊東さんの姿、反面、居場所を見つけられない阿部。「逃げねぇようにやるんだ」と阿部が自分に言い聞かせる台詞は、そのまま私に突き刺さりました。まとまっていない感想ですみません。でも、とても多くのものを得た作品でした。
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最近のカスタマーレビュー
声が出るスリル
新撰組の事が描かれてます。
各々の、人物描写もとても魅力的です。

ネタばれしてしまうので、書けませんが... 続きを読む
投稿日: 2009/11/25 投稿者: ahum
それぞれが信じるもの
「善悪も正誤も軸すら世にはない。そのなかで残るものはなんだろうか」(p198)... 続きを読む
投稿日: 2007/7/5 投稿者: cookie
深みのある小説
こちらは小説としてとてもよかった。文章、比喩、表現、台詞など、魅力的でした。... 続きを読む
投稿日: 2007/6/19 投稿者: かっしー
最後に。。。。。
この方の御本は前作も読みましたが

前作は明るい感じでしたがこの作品は

隊士達のダークサイドが描かれて... 続きを読む
投稿日: 2005/12/4 投稿者: トンタ
読み応えアリ
淡々としたクールな描写なのに、とても熱い小説です。... 続きを読む
投稿日: 2005/9/14
読み応えあります
淡々としたクールな描写なのに、とても熱い小説です。... 続きを読む
投稿日: 2005/9/12
いつの時代も・・。
読み始めたら途中でやめることができなくなった。複数の隊士の視点を介入させながら、世の中から取り残されてしまういらだちを効果的に描いている。信念があっても、野心を持... 続きを読む
投稿日: 2005/7/24
突出している
間違いなく傑作であろう。自分は、特別な新撰組ファンではない。ただ、書評を書かれている方で信頼している人がおり、その方が自身のサイトで勧めていたので買ってみた。幕末... 続きを読む
投稿日: 2005/7/22 投稿者: 山根富
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