地球史を概論的にまとめた本です。
大学の地学講義の教科書として書かれたであろう内容で、地球の誕生から現代までの地球表層の変遷を綴ります。物質循環と生物の関わりとそれを理解するために必要な知識を淡々と解説していてノートを取りながら教材として接するのが向いているはず。
巻頭・巻末に付された気温・海水準・絶滅率etcが並べられた年代グラフと首っ引きで内容の消化を試みると地球史が掴めてくる――と言いたいところですが、テレビ番組などでストーリー仕立てに見せられる地球史が実はかなり議論の余地のある未解明の領域を含んでいることが見えてくるのではないかと思います。対立仮説を複数並べて紹介しているタイプで、研究者の独自仮説を強力に主張する類の内容ではありません。
広範な知識を扱うためか、生物方面では誤りも見つけてしまいましたが些細なものであると思います。
気楽な読み物としてはお勧めしないものの、数式や化学式の操作の必要のないジャンルを概観する内容なので理系の読み物としても楽しめるのではないでしょうか。