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32 人中、30人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
まだスタートライン、答えは書いてない,
By delmonta (東京都板橋区) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 地球生まれの異星人―自閉者として、日本に生きる (単行本)
幼少期から学生時代、様々な職業を転々とした時期、そして自閉症と診断されて本書を書き上げるまでの半生を綴った自伝である。そこには、主に失敗経験、たまに成功経験と、その原因分析があるのみで、どうすればよかったのかという「答え」はほとんど書いていない。そして現状を、障害を「克服」したのではなく、まだやっとスタートラインに立ったばかりだとしている。普通の人なら生まれたときから自然に身に付けていくはずのものを、30代になってやっとゼロから学びはじめた、そういう状況だ。だから、あのときああすればよかったはずだ、という答えは出せないのだ。 だから本書は、健常者がアスペルガー症候群の実例を知るという目的においては非常に優れたサンプルになっているが、実際に自閉症スペクトラムやその周辺領域の症状に苦しんでいる人にとっては、かえって自分の失敗体験とばかりシンクロして、読むのがつらくなるのではないか。本書でつらくなった人は、続巻『僕の妻はエイリアン』から読み始めることをお勧めしたい。
17 人中、16人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
何らかの気づき・確認・共感がある一冊,
By 夢風 - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 地球生まれの異星人―自閉者として、日本に生きる (単行本)
当事者の本は、辛い体験を想起させるので何冊かトライしたが最後まで読めずにいた。 そんな状態が続いたある眠れない夜、 半ば諦め気味に、この本を手に取り読み出した。 そして、読み終わるまで一度も本を置く事がなかった。 当事者が書いた本の中では一番読みやすかった。 それは、過去の出来事の章でも淡々と綴られていて、 思い出して辛くなる事が少なかったから。 そして、著者と共通する部分が多く(夫婦間の事など) 経験からくる悲壮感が漂っていないことが理由だろう。 お陰で、自分を振り返る作業ができ、生活する上でヒントにもなった。 きっと地獄のような日々が何年もあったに違いない。 でも、それを感情を込めて書かなかった (書けなかった?)著者に感謝したい。
49 人中、43人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
ひたむきに生きる女性の半世紀,
By mie (神奈川県相模原市) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 地球生まれの異星人―自閉者として、日本に生きる (単行本)
自閉症スペクトラムという世界に住む異星人の著者は、子どもの頃から自分とこの世界との間に違和感を感じながら生きてきました。誰でも多かれ少なかれそういう体験はありますが、自閉症の人は通常の人よりもそういう部分の感受性が鋭敏で、そのためにさまざまな理不尽な体験をしなければなりません。 そんな自閉者自身の世界を描いたのが本書。 自分とは違う世界に住む人のお話・・・、そんなふうに思って読んだとしたら、それはきっと大きな誤りです。 自閉者は普通の人が鈍感になっている感覚に対して敏感です。 脳の機能の微細な違いからくる感覚の違い、それゆえに周りの人と違う言動をしてしまう。 私が心を打たれたのは、自分のハンデを克服するために自分で様々なやり方を考え出して、必死で生き抜こうとするその姿です。 いろんな事に鈍感になってしまう前に、自分が今感じている不具合に対して、どうしたらこの状況から抜け出せるんだろうと、日々考えて、常に前向きで生きる事の大切さを感じました。 30代半ばにしてようやく自閉症スペクトラムという診断を受けた著者。 自分を客観化し、生き難かった世界を読み変えていくエネルギーをそこに感じます。
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