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本書の内容は前半部の「温暖化はどこまで検証されているか」と後半部の鼎談「「人間圏」の未来を問う地球温暖化」に分かれます。気候変動は過去に何度もあったので,「温暖化というが,気候の変調は珍しくはない」という姿勢,温暖化が科学者より政治家が感心を持っていることに対して,「科学と清治を切り離しておきたい」という自然科学の学者の本音が感じられます。社会・経済学者ならば政策案を立てることが研究と密接に関わるのですが,自然科学の学者は必ずしもそうではないようです。また,自分達が迎えようという温暖化と研究対象としての温暖化の間にギャップがあります。研究する際にはその客観性が重要となる訳ですが,一抹の違和感があります。
後半の鼎談では,石弘之氏(東京大学大学院新領域創生科学研究科教授)の世界的にカエルとサンショウウオが減少しているといった興味深い指摘があります。原因はまだ良く分かっていません。しかし,全世界的に同じ現象が見られる以上,要因もグローバル・スケールだと考えるのが妥当で,温暖化犯人説も突飛ではないしょう。気候・気象学者は温暖化をモデルの中で主に議論しますが,生態学者らは実際に両生類の変調を観察しているだけに実感が違います(それが温暖化の影響かどうかはさておき)。
現在は,更に研究が進んで温暖化とその影響が明らかになりつつありますが,1999年の段階での認識を知っておくのも参考になります。
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