本書で本国ドイツでの50作目の節目を迎えた大長編SFスペース・オペラ宇宙英雄ローダン・シリーズの日本版第25巻です。本巻はシリーズ構想の両巨頭ダールトンとシェールが執筆しています。地球潰滅を企てるスプリンガー超重族は偽のポジション・データに導かれペテルギュース星系第3惑星へ、同星系第4惑星に基地を持つトカゲ星人トプシダーは侵略からの基地防衛の為に迎え撃つ、ローダンは最大の囮作戦を演出して来ました。
『地球死す』クラーク・ダールトン著:遂にスプリンガー超重族の軍勢が現れ地球軍が応戦するが、ローダンの狙いは勝つ事にはなく敗北を演じる事だった。それから、ペリー・ローダンの死をも全銀河に信じさせる作戦でもあった。『アトラン』K.H.シェール著:時に2040年、元アルコン帝国提督アトランは地球深海の海底ドームで69年振りに睡眠から目覚める。1971年に地球政府が核戦争に踏み切った時、彼は災厄を避ける為に逃げ込んだのだ。地上に出たアトランは、1984年地球を偽装死させ宇宙の舞台から去ったローダンが地球を繁栄させてきた経緯を知る。
著者シェールは後にアトランを主人公にしたシリーズを執筆する程の惚れ込みようで、通算第50作はアトラン自身が語るという形式を取っています。本書の読み所は終盤に展開する両巨人ローダンとアトランの息詰まる一騎打ちのシーンです。50作の節目を超えたシリーズは、ますます成熟しフレッシュな展開を見せていきます。