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18 人中、15人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
ヘストン渾身のSF,
By カスタマー
レビュー対象商品: 地球最後の男 オメガマン 特別版 [DVD] (DVD)
世界が細菌戦争によって死滅し、世界で唯一人ワクチンによって健康な体を保っている主人公・ネヴィル(チャールトン・ヘストン)と、細菌によって光を恐れるミュータントと化し、科学文明を憎悪するカルト集団となってネヴィルを付け狙う感染者たちの「ファミリー」。両者の戦いが続く中、ついにネヴィルはファミリーに捕まって処刑されることになるが……。黒人女性をヒロインにしたり、ヘストンが無人の街の映画館で見る映画が「ウッドストック」だったり、'70年代初頭の作品らしい味わいが目立つ作品です。リチャード・マティスンの原作にあったストイックさと驚愕のどんでん返しを省き、野性味溢れるヘストンのヒーロー映画として作り変えた本作は、演出が今ひとつということもあって、作品の出来自!体には不満が残ります。しかし冒頭の無人の大都会といい、ファミリーの不気味なビジュアルといい、そこかしこに魅力的なシーンがあり、不思議と惹きつけられる作品に仕上がっているのも事実です。特に「プリズナーNo.6」のロン・グレイナーが担当した音楽は絶品! マシンガンを駆使して戦うヘストンの勇姿をご堪能ください。
3 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0
無人の街を描いた映像が印象に残る。,
By
レビュー対象商品: 地球最後の男 オメガマン 特別版 [DVD] (DVD)
高層ビルがそそり立つ無人の街を、主人公が赤いオープンカーで走るオープニングが良いです。唯一人、生き延びた「地球最後の男」。他に誰もいない街の映画館で映画を観たり(上映作品は、ウッドストック。今見ると保守系タカ派のイメージのヘストンとの取り合わせが興味深い。当時はそんなこと全然思わなかったですが・・・。)、家では、シーザーの彫像に話しかけてチェスをし、自分を映し出したモニターと会話をしたりするシーンが、主人公の孤独な心象が描かれていて面白い。夜になると、奇病にかかって闇の中でしか生きられなくなってしまった黒マントに白子のような人々との戦いが繰り広げられるわけなのですが。この黒マントの集団が、なぜ執拗に主人公をつけ狙うのかよく分からない。光に弱い白子のような見た目とはいえ人間に違いなく単なる邪教集団にしかみえない。なので怖さがあまり感じられない(子供の頃に観たときは結構怖かったですが・・・)。原作は吸血鬼化しているという設定らしいが、そちらの方が何倍も怖いだろうに。ただ、一人だけ生き残った人間という設定、無人の街の風景に上る朝日や沈む夕日の情景が印象に残る映画ではあります。なぜそうなったかというのは最初に見せずにオープニングから話を進めていくところも良い(割と早い段階で回想シーンにより簡潔に説明されます)。共演のアフロヘアのブラックビューティ、ロザリンド・キャッシュがなかなか魅力的です(チラリとヌードもあり)。ヘストンもなぜか上半身裸のシーンが多くセックスアピールをしています?。自分ひとりだけじゃないと分かって、新たな希望が見えてくるあたりの展開はいいなと思います。この映画、ヘストン主演の「猿の惑星」、「ソイレント・グリーン」と並べると終末的な近未来SF3部作といった趣があります。「猿」は傑作。「ソイレント」は、今となってはあの安楽死施設が、妙にリアルに感じられるし、本作の誰もいない孤独と現代のまわりに人いての孤独なんてことを考えたりして。出来は別にして、いろいろと考えさせるものがあります。最近の4分(短い!)ほどのイントロダクション(共演のポール・コスロ、脚本家の妻などの証言あり)、公開当時に作られたヘストンと行動学者との対話を中心とした10分程度のメイキング(ヘストンのこの映画へのアプローチが伺われて興味深い)、予告編付きです。
15 人中、12人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
いい意味でチープ感溢れる'70年代SFアクション映画,
By
レビュー対象商品: 地球最後の男 オメガマン 特別版 [DVD] (DVD)
いろいろな作品に影響を与え、最近だとマイケル・ムーアの『ボウリング・フォー・コロンバイン』に映像が引用されてもいましたね。ウィル・スミス主演『アイ・アム・レジェンド』同様、リチャード・マシスンの『地球最後の男』が原作ですが、かなりのアレンジがされているので原作ファンはご注意を。 主人公のネビル(チャールトン・ヘストン)は、研究中のワクチンを自分に注射したおかげで細菌戦争を生き延びた軍医。 この細菌戦争が米ソではなく中ソの衝突によるというのも面白いのですが、冒頭の、無人のLAをコンバーチブル(おそらく'69年型ギャラクシーと'70年型マスタング)で突っ走る映像と、『ウッドストック 〜愛と平和と音楽の3日間〜』を見ながら呟く独り言にまず痺れます。 ヘストンは本来ウッドストック世代じゃないんですが、このあたりにも、失われた世界の死者たちの仲間入りもできず、細菌戦争の結果生み出されたミュータントの側にも行けない悲しみが表れているのかもしれません。 ミュータントの襲撃に耐えながら生き残りの人類を探し回るネビルの姿は、どこか哀愁をたたえていて味わい深いです。 人類を滅ぼした科学文明は邪悪だとして、その最後の担い手であるネビルを敵視し、殺そうとするミュータントたち。 その首領(アンソニー・ザーブ)が、「メサイア(救世主)」とどこか重なるマサイアスという名前なのは単なる偶然なのでしょうか。 そのマサイアスがまだ普通の人間だった頃、滅びゆく世界をはかなみつつも民衆に冷静を保つよう呼びかけるTVアナウンサーだったという設定も、何か演出的な意図があったのでしょうか。 また、ネビルと恋に落ちる生存者の女性・リサ(ロザリンド・キャッシュ)が黒人だというのも、ブラック・パワーの影響が色濃く残る時代背景を反映していて面白いところかもしれません。 この辺りの演出にみられる社会的隠喩と主人公の苦悩が、本作を単なるアクション映画以上のものにしていると思います。 あの社会風刺とアナーキズムに溢れた'70年代の空気が好きな方にはかなりお勧めできる作品です。 元医学生のダッチ(ポール・コスロ)もいい味出してますし。 同じヘストン主演の『ソイレント・グリーン』ともども、是非どうぞ。
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