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地球持続の技術 (岩波新書)
 
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地球持続の技術 (岩波新書) [新書]

小宮山 宏
5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (9件のカスタマーレビュー)
価格: ¥ 798 通常配送無料 詳細
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商品の説明

日経BP企画

地球持続の技術
環境保全対策の方向性を示す議論のなかには、非現実的なものも目につきます。

 典型的なものが、江戸時代の循環型社会を理想とするような言い方です。自動車メーカーは、技術革新を通じていかに環境問題を克服するか、日々苦闘しています。そんな立場から見ると、時代をさかのぼる議論には違和感を覚えます。

 その点、小宮山宏氏は、この本のなかで、現実的に達成可能な技術革新を積み上げながら、2050年に持続可能な社会を達成する「ビジョン2050」プロジェクトを提唱し、極めて論理的にあるべき環境対策のシナリオを示してくれます。

 たとえば、二酸化炭素(CO2)の排出を減らすため、2050年には「いまに比べエネルギー効率を3倍、自然エネルギーを2倍にすべき」との目標を掲げます。

 エネルギー効率を3倍に上げることは、いまのガソリンエンジンでは簡単なことではありません。ただ、世界の自動車メーカーが、その実用化を競っている燃料電池車は、まさに「エネルギー効率3倍」が目標になっています。

 一方の自動車にとっての自然エネルギー活用は、バイオマス(生物資源)がカギを握っているでしょう。バイオマスはいまブーム気味に期待が膨らんでいます。なかには、自動車燃料はすべてバイオマス由来のエタノールなどで代替すべきとの意見もあります。そういう楽観論者からは、「自然エネルギー2倍」は少なすぎる目標かもしれません。

 ただ、自動車燃料の多くをトウモロコシなどの作物に依存した場合、今度は食糧問題が深刻化します。そう考えると、一定割合のバイオマス由来の燃料を化石燃料に混ぜるという形になるはずで、「自然エネルギー2倍」は、現実的な目標だと思います。

 CO2排出問題は、窒素酸化物(NOx)など、従来型の公害対策とはまったく異なります。NOxは技術革新によって限りなくゼロに近づけることが可能ですが、CO2の排出はエネルギーの消費そのものです。安易に理想論をかざすのでなく、いまの文明社会の現実を踏まえた議論が必要です。この本はその一つの考え方を示してくれます。


(日経エコロジー 2003/08/01 Copyright©2001 日経BP企画..All rights reserved.)

出版社/著者からの内容紹介

地球温暖化,化石資源の枯渇,廃棄物の大量発生-破局が待つ地球の近未来に対して,技術に何ができるのか.4分の1のガソリンで走る自動車や5倍の効率のエアコン,太陽電池の可能性などを検討し,エネルギー効率3倍増,自然エネルギー2倍増をめざすビジョンを提出.地球を持続させる完全循環型社会への道すじを示す.

登録情報

  • 新書: 215ページ
  • 出版社: 岩波書店 (1999/12/20)
  • ISBN-10: 4004306477
  • ISBN-13: 978-4004306474
  • 発売日: 1999/12/20
  • 商品の寸法: 17.2 x 10.4 x 1.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (9件のカスタマーレビュー)
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最も参考になったカスタマーレビュー
19 人中、15人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By kaz-p VINE™ メンバー
形式:新書
まず、持続可能な社会へ向けて、地球全体の物質収支の面から
非常に分かりやすい解説がされています。
その後展開される著者の主張は、私が基本的に理系人間であるから
かもしれませんが、「どうやら本当らしい」と心から思える説です。

ヒートポンプによって投入したエネルギー以上の
熱エネルギーを得るというところなど、個々の技術に
ついての解説は、予備知識のない方が少々飛躍を感じる
面もあるかもしれませんが、(実はこのエアコンの
動作原理は、東大物理の教官が「教えにくい」とぼやくのを
聞いたことがあるくらい、解説が難しいらしいのですが…)
全体として、非常に説得力があります。

地球全体を考えた工学の、これからのあるべき方向を示している、
読んでおいて損の無い書物だと思います。
特に科学技術関係者には、必読と言って良いと思います。

このレビューは参考になりましたか?
5 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
必読の書 2010/1/22
形式:新書
今を去ること10年も前、岩波書店から「地球持続の技術 (岩波新書)」という新書が発行された。恥ずかしながら、この本をごく最近知った。はじめにという前書きが6ページある。その3ページまで読み進めて、胸が熱くなった。

「いま必要なことは、未来のある時点で社会がこういう状況になっていれば地球は持続できるというマクロなビジョンを共有した上で、その中にリサイクルや太陽電池といった個別の活動や技術を位置づけて評価することである。現在欠けているのは、そうしたマクロなビジョンなのではないだろうか」と語りかける。

こういう視点で地球温暖化について書かれた本を読んだのははじめて。例えば『太陽光発電はこれだけすごい』的な話はたくさんあるが、われわれが目指すべき方向を定め、自画自賛状態の技術(商品・サービス群)を整理し、それぞれの立ち位置を明解にしたことがすごい。しかも文章がシロウトにもわかりやすく平易。なにより、日本人が失いつつある自信、それは技術立国としての将来の不安だと思うが、そういった不安を一掃し、自信が回復する。

この1冊は必読だ。
このレビューは参考になりましたか?
16 人中、11人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 石岡岩石 VINE™ メンバー
形式:新書
 地球環境問題に対する知識が、このように定量的に整理されて簡潔にまとめられている本は恐らく今までにはなかったと思う。なにより価値があるのは、この問題について、このようなまとめを可能にしている著者の思想である。特にこれから地球環境問題について勉強しようと思っている若い人は、是非この本から著者の思想を汲み取り、対象の範囲と精度をたかめていってほしいと思います。
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