2000年にNTT出版から出た単行本の文庫化。
著者は作家・翻訳家。
本書には、日本/国外を旅した7つの紀行文が収められている。しかし、どちらかというと著者の内面世界、心への旅であり、旅行記だと思って手に取った私には、かなり戸惑うような箇所が少なくなかった。
書かれているのは、ハワイから石を持ち出すと不幸になること、屋久島に500個の風鈴を吊して夢幻的な世界を現出させたこと、オーストラリアに残った「最後の」ヒッピー・コミューンへの訪問記などである。
著者の感じた虚しさや寂しさがストレートに伝わってくるような文章であった。