書店でこの本を見たときに、表紙のタイトルと帯に書かれたニコルの言葉に惹かれて、思わず買ってしまった。読み進んでいくうちに、いままで信じていた(いままで信じ込まされていた?)常識がいかに、野生生物保護に反しているかが理解できた。常識あるいはいわゆる「世論」は、さまざまな思惑を持った環境団体と、それに操作されたメディアが作りだしたものだと著者は言う。野生生物保護のためには、文化や伝統など、多様性を守ることが不可欠だとのこと。それとともに、動物権運動の胡散臭さにも触れている。真の自然保護とは何か、目から鱗の本と言っていい。日本語版への序文で鈴木俊一前環境大臣が、環境大臣になったときに、記者から「野生生物を保護すべき立場の大臣が、捕鯨を支持するのはおかしいのではないか?」という質問を受けたということを書いている。本書を読めば、その答えがわかるだろう。