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地球の水が危ない (岩波新書)
 
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地球の水が危ない (岩波新書) [新書]

高橋 裕
5つ星のうち 4.2  レビューをすべて見る (8件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

世界中で水不足,水汚染,洪水が頻発している.また陸地の45%を占める国際河川地域で対立や紛争が絶えない.このように深刻化する水問題は,膨大な食料輸入などを介して世界の水環境に大きな影響を与えている日本にも,その責任の一端があるのではないか.世界各地の水問題の現状を報告し,その危機的状況を訴える.

内容(「BOOK」データベースより)

世界中で水不足、水汚染、洪水が頻発している。また陸地の四五%を占める国際河川流域で対立や紛争が絶えない。このように深刻化する水問題は、膨大な食糧輸入などを介して世界の水環境に大きな影響を与えているが、日本にもその責任の一端があるのではないか。世界各地の水問題の現状を報告し、その危機的状況を訴える。

登録情報

  • 新書: 216ページ
  • 出版社: 岩波書店 (2003/2/20)
  • ISBN-10: 4004308275
  • ISBN-13: 978-4004308270
  • 発売日: 2003/2/20
  • 商品の寸法: 17.2 x 10.6 x 1.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.2  レビューをすべて見る (8件のカスタマーレビュー)
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19 人中、18人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
名著です。 2004/8/21
形式:新書
当たり外れの多い新書において、この本は隠れた名著だと思います。
数字や論理的支えがしっかりした上での良心的で熱のこもった弁術は非常に文章力に富んでいます。
また、具体と抽象のバランスも絶妙で、こうした理科系の本にありがちな、抽象論のみのわかりにくい議論や
具体論だらけの一般性のない専門的な議論もありません。

さらに、世界の概論から国際河川へと続く前半部、日本の歴史的状況から現在のベクトル、問題点を導く
後半部の流れはさすが、の一言。
数字的、また具体例から水の問題がかなり重大であることがわかり、かつ多くの提言があります。

例えば、第三次中東戦争が水問題に起因するという事実に始まり各国際河川の具体的な国際対立、国際協調の流れはおもしろいです。
また、日本は一次産品の貿易による水輸入国であるという指摘など、水問題に対する日本人の認識の甘さへの警告も
非常に適切で、理論的構築がしっかりしています。

霞堤の意義を問い直す議論において信玄堤に始まる霞堤の理念、失われていく過程など、歴史的にもしっかり紐解かれています。
戦後の治水政策の変遷が謎を残すことなく詳しく書かれ、一方で一言山梨で毎年行なわれる治水のお祭り
「御幸祭」の意識にも触れます。バランスが絶妙なんです。

信玄堤に守られた町竜王町出身で、御幸祭を楽しんでいた私としてもちょっとうれしいです。蛇足ですが、竜王町という名前も
水に関する伝説から生まれたもので洪水に対する昔の人々の関心は知られるところです。

後半に行くに従い、日本人としての強い問題提起がなされていきますが、安心して納得しながら読み進めることができました。

これこそが新書だ、と強く勧められる本です。『地球の水が危ない』というタイトルに興味を持ったすべての人を
満足させられる包括的・具体的・理論的な内容であると思いますし、単純におもしろい、と感じることができました。

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2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:新書
地球の水が危ない。こんな事いわれても実感わかない。蛇口をひねって出てくるのが当たり前の生活をしている自分にとっては、少なくともそうだ。水問題について書かれた本は数多く存在するが、本書はかなり読みやすいので、入門書としておススメである。「地球の水が危ない」というタイトルであるが、内容はタイトルからイメージするのと、ちょっと違うなという感じがしないでもない。そして抽象的な議論で終わってしまっている気がするが、世界が水で病んでいるということは十分伝わってくる。
世界では水不足、水汚染が原因で毎年400万人が亡くなっている。これはつまり8秒に1人が水問題に関連して亡くなっていることを表している。この事実には驚いたし、辛かった。著者は、地球は運命共同体であり、地球人としての行動が必要不可欠だ、と述べている。もちろんそれが簡単に出来るのなら、それに越したことはない。しかしそれを自覚し、地球的連帯を築くにはどうすればいいのかという点が最大の問題なのではないか。
本書では明治時代に日本の水事業発展に尽力した、古市公威氏のエピソードが述べられている。あまりの猛勉強ぶりに「体を壊すよ」と心配してくれた下宿先の女主人に対して古市氏はこのように述べたそうだ。「自分が一日休むと、日本の発展が一日遅れます」。
今人類は彼が日本に向けたベクトルを、世界に向け同じくらい尽力しなければならないのだろう。そして、それには自然の中での共生という条件が伴う。これは決して不可能ではない。そう信じたい。
このレビューは参考になりましたか?
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By bons VINE™ メンバー
形式:新書
いわゆる水問題について、人口増加から水不足の問題がますます深刻になっていくくらいの知識しかなかったが、この本を読んで問題はより複雑で解決が難しいことを知った。

たとえば途上国の水不足について、よくNGOが支援しているように地下水があるところは井戸を掘れば良いと思っていたが、それは大きな間違いだった。地下水を過剰に汲み上げると、地下水位が低下していき枯渇する。水位が低下すると深い層に潜んでいた毒物に地下水が汚染されてしまう。バングラデシュやインド、中国などでは既にこの問題が顕在化しているという。

ダム建設の問題は、環境を悪化させるという面しか聞いたことがなかったが、先進国と途上国では事情が違うため同一に論じることができないそうだ。洪水被害の軽減や旱魃の回避など、ダムのメリットを考察することなしにデメリットばかり強調してはならない。

また、国際河川の管理などは、水資源を争って国家間が対立することが多く、解決の難しい問題である。今後、不足していく水を巡って、紛争はますます増えていくだろう。

そして、水資源の豊富な日本が水を大量に輸入しているという現状にも驚いた。というのは、食糧や木材を輸入することでそれを生産するために使われた水を間接的に輸入することになっているのだ。

自分の無知さもあって、全体的に学べる部分が多かった。これらの問題は、工業の発展に伴って工業用水の使用量が増えるなど、貧困国が経済的に発展することでは解決しない。個人の水意識の改善というと、やや陳腐な結論のように思えるが、それが極めて重要なことだと改めて確認できた。
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