脚本家の帰山とテレビ局プロデューサーの日夏。ふたりはかって恋人同士でした。お互いまだ駆け出し時代に出会い、将来の夢を語り合ううち恋に堕ちたのでした。ところが同棲中のある日、日夏は帰山が浮気していると思い込んで黙って立ち去ってしまいます。突然の別れから5年後、各々キャリアを積んで地位も名誉も手に入れたふたりは、連ドラの仕事で再会。酸いも甘いも噛み分けた大人のはずが、別々に過ごした空白の時間に嫉妬したり疑ったり。今も好き合っているのは分かるのに、微妙な距離が縮まらない…。
元恋人で両思い同士。好き過ぎて痴話げんかと仲直りを繰り返すものの、最後のトコロでなかなかオチない、というシチュに萌えます。時間を越えてふたりを繋ぐ飼い猫のオレンジィや、ラストのクライマックス・シーンは某恋愛映画へのオマージュでしょうか。また、ふたりを取り巻く人物にアイドルのマリエちゃん(可愛い)やテレビ局のスタッフ等がいて、どれもキャラが立っています。主役カプだけではせつなさが先行するお話に、個性的な脇役を配してギャグ・タッチで絡ませながら軽妙洒脱なコメディに仕上げる辺り、作者独特のセンスが感じられます。これまでの作品と比べても、アカ抜けた印象を受けました。ただ、裏切られたと思い込んでいた日夏の心理描写が素直に伝わって来ない箇所があり、そこだけ気になったので星四つとしました。