我々日本人にとって最も馴染み深いスポーツといえば野球です。敗戦後から現在に至るまで、我が国にとって野球はもはや無くてはならないスポーツです。王や長嶋といったスター選手の存在は高度成長期の日本人の精神的な支えだったといっても過言ではありません。大人から子供まで老若男女を問わず、野球は相撲と並ぶ国民的スポーツなのです。そーゆーわけで、ちびっ子向けの漫画の世界でも野球を題材とした作品はキラ星のごとく産み落とされてきました。巨人の星、侍ジャイアンツ、ドカベン、キャプテン、etc。そしてここに、それら正統派野球漫画とは全く違う新たな野球漫画作品が誕生しました。その名も”地獄甲子園”。高校野球と大学野球、草野球とプロ野球、ID野球と感ピューター野球、といった具合に野球にも様々なスタイルがありますが、この地獄甲子園ではそれらのどの様式にも収まらない新たなスタイル”ハルマゲ野球”が展開されます。野球の名を借りたハルマゲドン。野球版”ソドムの市”。まさに前代未聞、空前絶後の殺し合い野球。ここまで書くとさぞ怖い漫画かと思うかもしれませんが実はその真逆です。失笑と爆笑、怒りと悲しみ、腐臭と悪臭、読む者の五感を刺激してやまない日本漫画史上最高のクソ野球漫画であります。一応1~3巻まで出ていますが、ストーリーに全く脈絡が無いのでどれから読んでも大丈夫です。その点も作者の配慮が行き届いていて感心してしまいました。野球大好きの大人から子供まで、もちろん野球嫌いの人にも自信を持ってお勧めできる名作です。