月刊少女コミック雑誌「なかよし」誌上での公募によって送られた「こわい話」を、主に「なかよし」誌上等で執筆している5人の漫画家がコミカライズ。主に女子小中学生を対象にした、現代風都市伝説をまとめたアンソロジーといった趣の一冊です。
タイトルに『地獄少女』と付いていますが、『地獄少女』は一編(平成19年5月号掲載分)のみですのでご注意を。ただ、地獄送りを終えて帰ってきた閻魔あいの様子を見ながら、三藁ときくりが都市伝説を話題にしているシーンから本編が始まり、5本の「こわい話」を紹介した後、再び三藁ときくり、そして閻魔あいが締めくくるという構図となっており、一応『地獄少女』の世界の中での話という体裁はとられています。ただ、導入のシーンと締めのシーンは永遠幸氏の書き下ろしですが、それも7ページのみだし、本編には全く地獄少女は絡んでいませんので『地獄少女』のシリーズには入れ辛い内容と言えます。あくまで『地獄少女』の世界観を間借りした都市伝説集ですね。
本編は16ページの作品4本に40ページの作品一本という構成です。
16ページの4本は、「一発芸」的にちょっと「びくっ」とさせられる内容がメインで、まぁありがちなビックリ箱といった趣です。
唯一40ページが割かれている「鏡の中には…」という作品は、しっかりとしたシナリオ展開と、ヒロインの心象描写や、読者に訴えかけるテーマ性等も含んだ良質の怪談話となっています。怖さと切なさが綯い交ぜになったラストの落ちは、今巻中随一の見所といえますね。
同じフィールドで活躍されている描き手さんによる為か、作画の傾向は良く似ていて、絵的には良くまとまっているアンソロジーだと思います。
実は今巻を読んで一番驚かされたのは、原案となったはがきの投稿者が、全員女子小学生である点ですね。女子小学生がメインで読んでいる雑誌にあの『地獄少女』が連載されている…これが一番の恐怖かも。