出版社/著者からの内容紹介
平成18年12月、地方分権二法が成立した。これは、明治以来の都
道府県制を道州制に移行させるための法律であり、いよいよ平成の「廃県置洲」
が始まることになる。
夕張市の破綻や知事の汚職事件が相次ぐ中、人・権・財・情報を一局に集中させ
た維新以来の「中央集権戦闘体制」のほころびが見え始めている。その遠因は中
央集権にある。地域のことは地域で----身近な政治課題を生活者の一番近くにい
る地方自治が担うのは時代の趨勢だ。
本書は『官僚支配』『政官攻防史』など、統治構造論を専門とする著者が歴史的
背景を踏まえ、道州制の実現方向を示した。その要諦は「政官民共同作戦」
と提言している。この提言について、地方制度の権威・西尾勝(東大名誉教授)
氏は「造詣の深い斬新な着想」と本書を推薦している。
出版社からのコメント
政治制度や官僚制度に関する書籍の多くは、専門的なものか告発
的なものが多い中で、本書は、日本の国の成り立ちと地方行政を歴史的な背景を
ベースに解説していて分かりやすい。「日本という国が元来どういう国なのか」
が明瞭に理解できる一冊である。また、政府の各種調査会などの会議を再現し
て、その臨場感ある政官攻防の場面はリアリティである。
著者は統治構造論を専門とする識者であり、2007年2月から始まる内閣府の「道
州制ビジョン懇談会」の委員に内定しており、本書で提言する著者の構想は、懇
談会の議論の核となるであろう。しかしながら、本書は専門書的でなく、語りか
けるような文体で分かりやすい。ルビを多く付したのも、「これから国や地方
を担っていく若者にも読みやすく」という著者の強い希望による。