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地域再生の罠 なぜ市民と地方は豊かになれないのか? (ちくま新書)
 
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地域再生の罠 なぜ市民と地方は豊かになれないのか? (ちくま新書) [新書]

久繁 哲之介
5つ星のうち 3.9  レビューをすべて見る (24件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

社員を大切にしない会社は歪んでいく。それと同じように、市民を蔑ろする都市は必ず衰退する。どんなに立派な箱物や器を造っても、潤うのは一部の利害関係者だけで、地域に暮らす人々は幸福の果実を手にしていない。本書では、こうした「罠」のカラクリを解き明かし、市民が豊かになる地域社会と地方自治のあり方を提示する。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

久繁 哲之介
1962年生まれ。地域再生プランナー。早稲田大学教育学部卒業。日本IBMを経て、現在は民間都市開発推進機構都市研究センター研究員。日本でのスローシティ提唱者として脚光を浴びている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 新書: 254ページ
  • 出版社: 筑摩書房 (2010/7/7)
  • ISBN-10: 4480065628
  • ISBN-13: 978-4480065629
  • 発売日: 2010/7/7
  • 商品の寸法: 17.5 x 10.9 x 1.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.9  レビューをすべて見る (24件のカスタマーレビュー)
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31 人中、26人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 革命人士 トップ500レビュアー
形式:新書
著者が指摘する都市開発の失敗の理由は間違いなく正しい。どれもこれも地域特性を無視した過去の「成功事例」に、上っ面だけ地域性でコーティングしただけの地域再生事業の死屍累々ぶりを本書は描く。本書で例示された宇都宮、岐阜の再開発ビルはオープン後、短期間でキーテナントが撤退した。両市は東京や名古屋に近い。大都市の真似をしても地元民はもどき施設なんか行かず、大都市の本物に行ってしまった、と著者は言う。そもそも、役所やコンサルの紹介する、商店街の「成功事例」というのも実際行ったら普段はシャッター通り。イベントやレトロ風建物で一瞬だけ客足を止めさせてるだけで、本質的な「再生」になっていない。

どんな再開発でも地域の人とモノを最大限に活かす計画でなければだめだ。著者の再生への3つの具体的な提言はどうだろうか。「地元人の交流を生むB級グルメ作り」は何となく分かるが、都心のスポクラ設置は狙って当たった事例はまだない。愛着の持てる公共空間の創出も効果が具体的には見えにくい。もちろん「こうすれば絶対成功する」というプランはありえない。成功事例が少ない時期に冒険しないと先行者利益は得られないし、成功事例が豊富ならよほど特色がない限り先行事例を追い越せない。本書を読んだ自治体関係者は自前の知恵と汗を絞り出してほしい。

役所がどうしようが、金のなるハコを作ろうが、人に愛され、集まり、交流し、より良くしようという場所やモノがなければ街に活気が出る訳がない、と著者は訴える。また、特定の商業施設やブランドグルメだけに補助金を入れても無駄という。同感だ。地域再生に独創性、公益性が必要なこと、前例踏襲の事業や補助金では逆に衰退を加速することは地域の力―食・農・まちづくり (岩波新書)でも論じられている。
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30 人中、25人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 馬場伸一 トップ500レビュアー
形式:新書
客商売でもっとも恐ろしいことは「客を怒らせること」である。「怒った客」は単に二度と来ないだけでなく、知り合い全てに「あそこは良くない」と言いふらし、今の客ばかりでなく将来の客をも減らすからである。多くの客商売で、少々の理不尽には耐えてでも客を怒らせないようにこれ努めるのは、このようなメカニズムによる。

「地域再生」業界でも事情はまったく同様である。しかも、この業界での主たる顧客は自治体であり、これがまた異様に評判を気にする存在なのである。したがって斯界においては「成功事例集」ばかりが跋扈し、失敗事例に関する分析はタブーとなっていた。地域再生について失敗事例がきちんと総括されたのは、評者の知る限り本書が唯一である。

このような本を著せば、確実に「客が減る」。少なくとも「失敗事例」として取り上げられたところから二度と仕事の依頼は来ない。(そもそも、そういう狭い了見だから失敗するのである。)「客商売」のひとつである「地域再生プランナー」である筆者にとって大きなリスクであり、それを冒して本書を上梓された筆者の専門家としての知的誠実に深く敬意を表したい。

そして実際に、この本には地域再生の「リアリティ」が満ちている。全国で「地域再生」や「まちづくり」に取り組んでおられる方々に、ぜひとも読んでほしい。「目からウロコが落ちる」思いを何度もさせてもらえるはずだ。「そうだったのか!」という「気づき」をたくさん与えてくれる良書である。
このレビューは参考になりましたか?
4 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By ladymarmalade トップ500レビュアー
形式:新書|Amazonが確認した購入
地域再生プラナーを称する著者が、なぜ地方が豊かになれないのか、を分析、論じている。著者は多くの地方事例に精通しており、自らの視点から、問題を分析し、それを上から目線であって、市民の声を聞かないことである、との仮説をたてて検証している。特に岐阜や宇都宮がなぜ衰退するのかに関して論じるところは舌鋒鋭く、説得力に富む。

著者は、また土建工学者を強烈に批判している。それは、そこで生活する人々のことを考えずに、机上の成功事例を押しつけるからであると述べているが、そのような自分の意見を主観的に押しつけるのは中小企業診断士やマーケティング・アナリストでも多い。特にエコノミストは、いい加減な現況分析をする傾向があるように感じるので、その点は著者の考えは納得できなかったが、それを踏まえても、著者の思考は論理的であり、地方都市の再生策のどこが問題であるかを検証するうえでは参考になる。特に「私益」ではなく「公益」を求めることが町を豊かにする、との考えには納得する。文系でまちづくりや都市計画を論じている著書には、結構、いい加減な思いつきのようなものが多いが、本書はそれらとは一線を画しており、なかなか信頼できる部類のものだと思う。読んで損はしない。
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最近のカスタマーレビュー
他人の批判に終始せず、自分の作った成功事例を示して欲しかった
本書は、面白い造りになっています。... 続きを読む
投稿日: 1か月前 投稿者: ねね太郎
「成功事例」を信じるな!
... 続きを読む
投稿日: 4か月前 投稿者: shunp
問題提起としてはよい
行政が、住民の方を向かずに、安易な模倣によってハコ物を作ったり商店街振興策を打ったりしても、地域再生はできない、という指摘はもっともだ。... 続きを読む
投稿日: 5か月前 投稿者: FT
高輪台書評会(K.M)
地方都市は自分たちの地域を活性化させるために「模倣」を行う。大都市への憧れが強く、大型商業施設の誘致を行い、成功事例を取り上げ、自らの理想とする都市政策や器を先に... 続きを読む
投稿日: 10か月前 投稿者: 羽鳥瀬見那
なぜ地域再生は難しいのか。
日本の地方が衰退の一途をたどっているのは周知の事実であろう。シャッター商店街などの言葉が流行ったのもそんな状況を顕著に表している。そんな中、各自治体などでは地域再... 続きを読む
投稿日: 10か月前 投稿者: 白金書評会
著者の生い立ちが気になるのです。
「地域再生」という名目の地方活性化を地方自治体が実施するが、実態は失敗だらけ。でも地方自治体は責任問題に発展するのを避けるため、実態を隠し成功事例として発表する。... 続きを読む
投稿日: 10か月前 投稿者: 罵詈雑言アラメンド
事例集も眉唾物だ
すでに遅いのかもしれない。

日本全国のどの地方都市にいっても似たような景観ばかりで画一化されている。... 続きを読む
投稿日: 12か月前 投稿者: みちのく木引き師
地域再生の罠=住人不在の官僚・専門家主導
地域再生においては、結局のところ、前提条件がそこに住みたい・住んでいこうと思う人間がどれだけいるかということであり、あなた達は〜すべきではなく、私たちは〜すべき、... 続きを読む
投稿日: 13か月前 投稿者: amz292
問題提起としては好著・・・著者の今後に期待
本書のおおよその主張は・・・・(1)顧客の率直な意見に耳を傾けることが地域再生の出発点ではないか、(2)スローシティこそ目指すべき目標だ、(3)その具体的なあり方... 続きを読む
投稿日: 13か月前 投稿者: 七つ森ぽるこ
事例不足、検証不足
全体を通して、何を述べているのか理解出来ない本でした。作者自らの考えを持つのは良いのですが、検証不足です。新潟市の事例はまったくの的外れです。奥さんの実家の喫茶店... 続きを読む
投稿日: 14か月前 投稿者: fukaman
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