前半で中世からレパントの海戦までのヴェネツィア共和国、後半でフランス王国のガレー船をあつかう。それに併せてガレー船の特性と建造方、運用、そして海運におけるその位置である。そしてガレー船の大きな役割である海戦についてはそのレパントの海戦において詳しく述べられる。
後半はガレー船が海軍力の主力から滑り落ち、帆船が主体となった時代。-すなわち太陽>王ルイ14世の世紀-苦役と監獄になり下がったガレー船上の漕ぎ手の苦闘である。我々が>一般に想像するガレー船の陰惨さがここであますところなく語られる。
入門書であるので、図版、絵画等を多数配置することで、中世から近世のガレー船が容易に理解できるように工夫されている。
ただし、限界もあり、古代の三段櫂船や五段櫂船や同時代のスペイン当の他の海軍国のガレー船団に関しては割愛されている。
太陽王のガレー船団に関しては本書でも引用されている「ガレー船徒刑囚の回想」を読むことでさらに知識を深められることをお薦めする。