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8 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
いつまでも大事にしたい良書,
By * (東京都) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 地下鉄のギタリスト―Busking in London (単行本(ソフトカバー))
音楽を愛しているひとへ。そして、本当に人間を愛しているひとへ。 本書は、LONDONの地下鉄で道ゆく通行人に向けてアコースティック・ギターを弾き、その見返りに投げられる小銭で生計を立てている日本人が、日々体験した出来事を日記形式で綴ったもの。 読みやすい簡潔な文章にも関わらず、何故かページをめくる手が1エピソードごとに止まってしまう。それは、ため息をついたり、思い切り笑ったり、涙を拭いたり...そんな時間を読者に必要とさせるからだ。 LONDONで暮らす名もなき市民の、力強く哀しく優しい人生の1コマを、著者は淡々とした視線で鋭角的に切り取っていく。 著者プロフィールを見れば、「元バブルガム・ブラザーズのバックギタリスト」とある。 彼がどんな人生を歩んで、今、なぜ遠くイギリスでギターを弾いているのか知るよしもないが、本書からにじみ出る温かくもやるせない著者の魂は、海を超え、確実に私達の胸に深く届く。 エリック・クラプトンやビートルズ、ルイ・アームストロング等の名曲を、ロンドナーが冷えた地下道で耳にしたとき...音楽は空気を震わせ人々に勇気をもたらすのだ。 …本書を通じて、是非その感触を味わってほしい。
5 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
魂のギタリスト,
By
レビュー対象商品: 地下鉄のギタリスト―Busking in London (単行本(ソフトカバー))
この本は「魂のバスキング〜ロンドン地下鉄演奏日記」というタイトルで現在も継続中のメールマガジンに後日談などを加えて書籍化したものです。 ロンドンの地下鉄の構内で演奏する公認ライセンスを取得して、お客さんのチップで 生活する毎日の、バスキング仲間や駅員、変わったお客さんなどの話が日記形式で書かれています。 出版案内では「イギリス音楽シーンの裏側」などと紹介されていますが、狭い業界の話 ではなく、人と音楽との係わり合いの根源的な部分や生き方そのものに触れる話が多く、 音楽することの本質的な喜びが伝わってくる素敵な本です。 「感動」だの「泣ける」だのと書くと、流行の安っぽい小説のようで本意ではないけれど、 自然にそんな話が書かれていたり、爆笑したくなるような変な人の話があったり、メルマガ ではほぼ1週間ごとの細切れだったものが1冊の本にまとまったことで続けて読むことがで きて、泣き笑いしながら読み通しました。 そのまま個人の日記としても読めるし、自分もロンドンでバスキングをやってみたいという 人にはいいガイドブックになるでしょうし、名エッセイ「イギリスはおいしい」の音楽版、 バスカーから見たイギリスの紹介本ともいえるような、色々な読み方が出来る本です。
4 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
天職に出会ったミュージシャンの物語,
By Tweety (札幌市) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 地下鉄のギタリスト―Busking in London (単行本(ソフトカバー))
「地下鉄のギタリスト」は、日本人初の公式バスカーとして、ロンドンの地下鉄駅で演奏する土門秀明氏が、日々めぐり合う悲喜こもごもの人間模様を描いた本だ。演奏しながらこれだけの物語を集められるのは、ミュージシャンとしての鋭い感性。そして、地下鉄利用者の心を和らげる、いわばバックグラウンドに徹する「地下鉄のギタリスト」ならではの観察力のなせる業であろう。一癖も二癖もあるバスカー仲間や、「事実は小説よりも奇なり」を地で行くような人々。普通の生活では遭遇できない出会いを重ね、音楽という万国共通の言葉を通じて、著者は心の−彼の言葉では「魂」か−の交流を深めていく。一期一会の中で、著者自身も笑い、感嘆し、時には涙する。その心の動きは、まるで音楽のように読み手の心に流れてきて、目に浮かぶその風景に一喜一憂するのだ。好きな音楽を演奏することを、心の底から愛する気持ちが、行間からひしひしと伝わってくる。 大好きなレコードのように、「出会ってよかった」と思える一冊だ。そして、大好きなレコードのように、いつまでもいつくしむことのできる一冊である。
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