地下水道を撮影した写真集としては、地下河川・渋谷川を撮影した畠山直哉の傑作「Underground」(2000年)が記憶に新しい。あちらはアート系の写真作家らしい、光と闇、絵画的な色彩、「撮ること」への自己言及等が込められたコンセプチュアルな現代写真集だったが、本作品はそういったロジカルなひねりのない代わりに、地下世界の闇と静かな水音が感じられるようなストレートなモノクロ写真が特徴的だ。
何しろ地下水道の美しさに魅せられて水道専門誌(!)で働くようになったというエピソードを持つ写真家が、撮り続けて25年目にして初めて出す作品集である。都内の地下水道を知り尽くしたであろう男が満を持して紹介する「絶景ポイント」は粗い感じのモノクロ写真が本当によく似合ってるけど、カラー作品を次はもっと見たいですかね。
NHK「ブラタモリ」かテレ朝「タモリ倶楽部」で、是非タモリ&江川達也両氏と共演して頂きたい作家さんです。