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最も参考になったカスタマーレビュー
5つ星のうち 5.0
企業局という鵺,
By lm700j "103-3000" (コネチカット州) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 地すべり災害と行政責任―長野・地附山地すべりと老人ホーム二六人の死 (セレクテッド・ドキュメンタリー) (単行本)
「真夏の大崩落」っていう立派な装丁の公式報告書と読み比べてみたこれは週刊金曜日なんかにも書いてる市民が調べて書いた本 むろん面白いし肝心なとこの情報量が多いのは普通の本であるこっち 公式報告書は地滑りの理由を明確に書かず、直前の豪雨の話に降ろうとしている この本では単純に理由を説明すると戸隠バードラインを建設するときに 湧水を取り囲むようにヘアピンカーブを作り排水工事をちゃんとしなかったので 内側一帯が湿地帯みたいになってしまい、土壌に水分が浸透しまくって 結果的に20年たって大崩落に繋がった、という説である 何が正しいか判断する材料は持ち合わせていないので言わないけど、 本にある「企業局」という組織の特異性だけは印象に残った 別荘地開発などに取り組んだ長野県企業局とその局長相沢武雄 新田次郎の「霧の子孫」たちの中にも出てきた話だよね 戸隠バードラインも土木部と企業局の綱引きの末に企業局が作ることになった 企業局には土木部と違って地盤工学の専門家などいないわけのだろうし 有料道路は独立採算なので防災対策も料金収入の中で行う必要があり 結果として、地盤の変形という地滑りの予兆に対して積極的な対策を打てなかった そういう風に書いてあるのだ。納得のいく説明ではある そう考えると鵺のような企業局って何なんだろうね、と思うのだが・・・ 熊本の荒瀬ダムなんかも発電機更新に当たって採算性の観点で撤去するとかいう話になり やがては環境面でもやっぱ撤去する、って話になり 新知事になったら撤去のコストがふくれあがってやっぱ残して発電機更新するわ、ってことになった 結論がどうであれ、行政が本来であればインフラとして扱うものを 中途半端に営利事業として運営してきた結果の混乱なわけであり 結局の所、どっちつかずはよくない、ということになるわけである
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