新選組副長土方歳三の記録書簡を丹念に抜き出し、解説推察をした労著。
土方氏本人ではないのですが、文字通り日記とも言うべき内容になっています。
この下巻では慶応元年(1865年)元旦より
明治2年(1869年)5月の歳三の死、新選組の降伏、
そしてその後の人々のささやかな記録が掲載されています。
小説、解説書、評論本でよく引用されていた記録や書簡が活字にされて
読むことができるのは非常に感動しましたし、ありがたかったです。
あの時代、そして戦火の中で生きて戦った人間の記録。
その事実を目で追うだけで涙がでました。
幕末研究家の著者が幕末の出来事、他の記録との参照した解説も奥が深いし、
旧幕府脱走軍が、何ゆえ戦い続けたのかの理由もまた想像できる。
本当に失われ、意図的に消されていった真実の歴史の断片を記録は語っているのです。
“ただ我輩のごとき無能者は快戦、国家に殉ぜんのみ”
歳三が松本先生に語った「国家」とは何か。
じっくり、読んで、かみ締めてください。