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この本の土方さん本人も、苦笑しつつも「それが自分の役割だ」と割り切って、
近藤勇・新選組のために尽くします。
読みながら、「あぁ、どうして回りに彼の気持ちをわかってあげられる人がこんなにも少ないんだ...」と歯軋りしたくなるほどです。
優男だった歳さんが、”鬼”にならざるを得なかった状況が、
よくわかる1冊です。
脇役的活動をしてきた隊士に対するねぎらい。
わずかな不運のために切腹しようとする隊士のために
不利なケンカを買おうとする人情。
それなのに、沖田あたりを除けば古い同志ほど理解してくれない辛さ。
それでもこの作品の全体の雰囲気は「わかりあった人間関係」という印象が
強いが、読むほどに、考えるほどに、鬼に徹するために孤独をかこった
土方の強さ、寂しさのようなものが感じられる。
本来はそうだったのかもしれないとも思える。
少なくとも沖田あたりから見た土方というのはそうだったのではないかと思うから。
これから色々な著書を読みたかったのに、広瀬先生は他界されてしまった。
先生の優れた文章に敬意を払いつつ・・合掌。
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