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11 人中、11人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
日中戦争時における戦記日記,
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レビュー対象商品: 土と兵隊・麦と兵隊 (新潮文庫) (文庫)
火野自身が戦記日記、と語るこの作品は、当時の事実の重みがある。日記、というが今思うとああだった、というたぐいはない。中国の景色の描写と共に当時そのものの感情と出来事が書き連ねてある。同胞を殺した敵を倒したい。それでも、死にたくない。生きたい。生命の重さと魂の絶叫が、本の根底にこびりついている。死体を見ても何も感じなくなってきた人間としての感覚の麻痺から、中国農民の素朴さに安堵する心まで、ここには日中戦争を生きた人間の、心の闇が浮き彫りにされている。
3 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
反戦? 戦争賛美?,
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レビュー対象商品: 土と兵隊・麦と兵隊 (新潮文庫) (文庫)
此れを紹介する他著によると、映画「土と兵隊」は戦時中は戦争賛美として国民に絶賛され、終戦後はアメリカから反戦映画として評価されたと云う。しかし、この本を読んでも、私には反戦も戦争賛美も感じられない。 ただ毎日、「今日、生き残れた。」・「部隊から離れてしまったが、自分もみんなも生き残っていた」・「行軍中に多数の敵や民間人の死体が在った」・「いつの間にか最前線に入り込んで、四方から銃撃を受けた」・「被害ばかりで、なかなか敵が落ちない」と云った出来事が作者に巡って来るのが淡々と述べられている。とりわけ行軍が泥濘の中を進んで行く事から、「土と‥」と名付けられているのであろう(若しかしたら、中国戦線の泥沼状態を暗に揶揄しているのかも)。 別に、戦争が云々とか正義がどうのとかの方向に進むわけでもなく、説教臭い所がある訳でもなく、単純に「徴用された馬が不憫に思える」などと、目の前にある物事を素朴に記述しているのみである。装飾が無いが故に、読み手にとっては、そう云った素直さを自分がその隣で一緒に追体験している様に感じられる嬉しさがある。
3 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
読むべき書。,
By いじさま (JPN) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 土と兵隊・麦と兵隊 (新潮文庫) (文庫)
従軍記や戦争文学で必ずあげられる名著である。「土と兵隊」は日記という形式で、弟へ当ててはいるが、 独白に近い印象。平易な文体で当時の実状がよくわかる。 「麦と兵隊」についても、戦場の混乱振りや当時の状況を 推し量ることができ、非常に味わい深い。 一度は、読んでおきたい作品である。
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