出版社/著者からの内容紹介
入国管理局と国際結婚の関係は正確にはほとんど知られていな
い。たとえば、インターネット上にある情報は多くが誤解に基づく。また、建前
に過ぎない情報を、鵜呑みにしているものも多い。そこで筆者は自分で実際に受
けた数千件の相談と経験、法的知識に基づき、人権救済の見地からまとめてみ
た。また、国際結婚夫妻等が、適切かつ迅速な対応ができず、後手に回ったり、
判断を誤った結果、永遠に離れ離れになることのないように、啓発する趣旨もあ
る。
内容は関係者でもあまり知らないような高度なものも含み、レベルを下げないで
書いてある側面がある。他の本や、インターネットにあるような情報との違い
は、筆者は、社会的に、様々な国際結婚夫妻等から広く相談を受ける公器的な立
場にあるため、個人的な狭い経験に留まらず、横断的な広い視点で書ける点であ
る。
著者からのコメント
憲法の精神(憲法13条)や手続保障(31条)の見地から、国際結
婚夫婦に人道的配慮ないし人権救済が必要であるのはいうまでもない。しかし、
日本人と結婚しても顧慮されずに不許可処分ないし強制送還等される事例が極め
て多いことは知られていない。この本の内容は、現場的な視点での解説、意外に
見落とす盲点等をピックアップし、国際結婚手続全般と、その応用としての
「オーバーステイ」を研究し、解説する。インターネットにあるような陳腐な
内容は省き、現実に役に立つ内容を中心に構成している。ネットで解説したサイ
トもちらほら見かけるが、完成度が足りないだけではなく、根本的に誤っている
場合が多い。他方、学術書は、現場に即した内容ではない。私見では、口コミで
誤った情報がインターネットに流布するよりは、こうしてまともな知識を掲載し
たほうが「被害者」が減ると解される。なお、本書は「ビザ」を、原則として
「在留資格」の意味で記載している。おわりに、本書の出版にあたり、株式会社
アルクの御担当の方には大変御世話になった。この場をかりて厚く感謝の意を捧
げたい。