1960年代にミサイル制御のために開発され、現在では宇宙・航空関係だけでなく幅広い産業で利用されているFault Tree Analysis(FTA)の実践的な解説書。最近ではスペースシャトル・コロンビア号の原因究明に利用され、話題となった。原因解明の手法としてFTAは、考えうる要素を一つ一つモレなく探っていくことができる。一見当たり前に思えるが、手順はある程度決まっていることがFTAの強みと思う。さらに条件が整えば定量的な推定ができる点が優れている。FTAは有効な技法には違いないが、万能ツールではないようだ。FTAは製品の開発や現状で発生している障害などの確定的な領域を得意とするようだ。組織の経営戦略など不確定要素の強い領域や人的要素が強く影響する組織運営の意思決定などの領域には向かないという印象を受けた。