IFRSに関する入門書には、コンバージェンス云々アドプション云々といった会計基準の受け入れを巡る日米欧のスタンスについてさらっと書かれていますが、この本はその背後にどういう経緯があったのかをリアルに描いています。
かつて「会計はその国の文化だ」と言って頑なに国際化の流れに抗った日本が、グローバル化の流れの中で如何にして取り残されていったのか。その後どのようにして最終的に国際会計基準を受け入れる(方向で話が進んでいるようです、いまのところ)に至ったのか。前著である『国際会計基準戦争』は1993年から2001年のASBJ設立までの話でしたが、今作ではその後のエンロン事件、欧州でのIFRS適用開始、米国の方針転換、リーマン・ショックとまさに舞台を世界へ広げての「戦争」の様相が展開されます。
IFRSの中身について詳述されているわけではないので注意が必要ですが、IFRS入門書とセットで読めば興味倍増ですし、勉強はさておいてノンフィクションとして読んでも面白いです。