登録情報
|
著者の従来からの一貫した主張は、「(特に)小学生を対象にした教育空間では、子供に一定のベクトルの道徳や倫理の枠内で教師からの問いに答えるよう求めている。非道徳的な問いは極めてイレギュラーで、非道徳的な答えは間違いとなる」ということである。
実は自らも教科書編集委員を務めているはずの著者が、いざ小学校の国語教科書(光村図書版)の作品内容を検討しだすや、教科書の採る単調かつ陳腐なベクトルを、完膚無きまでに分析して暴き出してしまう。
著者は作品に対し、多層的な読みに耐えるレベルを求め、有名中学校の入試問題にすら、底の浅い単調な出題を批判し、高度な注文を付ける。そういう著者にとって、小学校の国語教科書の退屈さは堪え難いことと思う。著者の分析を読んで、これでは子供も退屈だろうな、と妙に納得した次第である。
|