初版発行当初から、アマゾンのレビューや他の受験ブログなどで評価の高かった本である。ずっと関心を持っていたが、改訂版が出ていたのでさっそく購入してみた。まだ1回ほど通読しただけだが、楽に読める割には読み応え十分。評価どおりの内容であることが確信できた。
この本の長所は、制度の趣旨や基本原理がしっかりとわかりやすく解説され、これを軸として各章の内容が正確に理解できる構成になっている点である。例えば、株式会社の具体的な内容の解説に入る前に、「株式会社の基本的仕組み」という章が置かれ、株式会社の理解に不可欠な株式や株主の有限責任、所有と経営の分離といった事項がていねいにわかりやすく説明されている。その後に続く各章の解説も平易かつクリアーで、ほとんど苦しむことなく全体が着実に理解できそうである。また、随所に読者の興味を引くような記述が入っていて、飽きがこない。読者の目線に立って書かれていることがよくわかる。
司法書士試験用としては、少しコンパクトすぎるかなという気もするが、条文を羅列しただけのような分厚い本では、読むのが苦痛でほとんど頭に残らない。そうかといって、ショボイ入門書ではさっぱり役に立たない。だとすると、骨格のしっかりしたこの本で基本を正確に理解してから会社法の条文を読み込んだほうが、はるかに効率がいいと思う。