佐藤優が講師を努める授業を何回か聞いたことがあるのだけど、それは間違いなく今まで聞いてきた授業の中で5本の指に入るエキサイティングなものだった。それからしばらくして、この人が逮捕されたときには本当に驚いた。汚職とかそういうものとは縁遠い人だと感じていた。
著作を読むと、その逮捕にどういう背景があったのかよく分かる。背景を知るには『国家の罠』一冊で十分だが、佐藤優というけったいな人物を知るには、聞き語り式のこちらの方がよい。キリスト教徒で、愛国者で、情報屋で、学者。こんな人なかなかいない。こういう人が国のために働いていたことを嬉しく思うと同時に、こういう人を排除する組織に対して残念な気持ちでいっぱいになる。